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原因を探れ

妻と冷戦状態を何とか打破しようと知恵を絞る俺

しかし、一向にアイデアが浮かばないそこで・・・

 あの後出勤時間ギリギリまで口をすすいでブレスケアしたっていうのにしつこくも口の中でニンニクと納豆のハーモニーが繰り広げている


正直吐きそうだ。


そんな口での通勤だから電車で目の前に座っている女子高生にゴミを見る目で見られるし、出勤したら挨拶してきた同僚が今まで見たこともない速さで遠ざかって行った。


しかも、今まで好調だった取引も一気に危うくなった、納豆のにおいがするだけで


納豆とニンニクのせいで!!


これだから匂いがきつい食い物は・・・


それもこれもあの朝食を食ったからで、さらに言えば妻が怒っているのが原因で・・・


いや、だとしても仕事に支障を来すのはやりすぎだろ!?


妻は香水の販売員で接客業なので、体臭には気を遣っている


だから,人が嫌がる匂いも良くわかっているので、的確に嫌な臭いを出してくる。


なんて質が悪い。


早くこの嫌がらせを辞めさせなければ、俺の明日すら危うい。


だとしてもどうすれば良い?


一体何が原因で起こっているのかもわからないんだぞ


色々思案していたら頭に軽い衝撃が走った。


「何をそんな難しい顔しているんだよ」


話しかけてきたのは朝物凄いスピードで逃げてくれやがった同僚の加藤で、右手にはコーヒー缶が握られていた。


そういえばこいつモテたな・・・


こいつとは大学からの付き合いで同期の中でも結構仲がいいほうで、その大学時代からこの男から女の影は絶えることがなかった


大学祭でミス&ミスターコンテストでも、4年間ぶっちぎりのグランプリもぎ取ってちょっとした伝説になった男だ


俺は別に野郎の顔の良し悪しは判らんが世間から見ればこいつはイケメンなんだろう。


「お前何かあったろ。俺で良ければ、話聞くから」


加藤は昔から良く気が利く。そういった点もモテる理由なんだと思う。


……イケメンなら女心というのもよくわかるんじゃないか?


「加藤。イケメンと名高いお前に相談がある。」


俺がそう言うと、加藤ちょっと面を食らった顔をした。


流石イケメン。何をしても様になるな

これは期待が出来そうだ。


「…お前がそんなこと言うなんて珍しいな」

「ちょっと、妻の事でな」


何か、顔が強ばってないか?

話し聞くって言ったろ

今じゃ駄目なのか?


「お前の奥さんがどうしたんだよ?」


加藤は相変わらずぶすっとしている


「………って奥さん!?」


と思ったらちょっと面白い顔になった。

流石の美形も此処まで崩れると、面白いな


「お前、結婚してたのかよ!?」

「何、今更な事言ってる?もう3年目だぞ?結婚式は親族のみでやったから招待してないけどさ」


言ってなかったか?

…………

言った記憶無いな…

すまん、加藤…


すると加藤は一気に脱力した。

どうしたお前


「いや、俺って自分が言うのも何だけど美形だろ?だからさ、良く女紹介しろとか、合コンセッティングしてくれとか頼まれるから」


なるほど。俺が女に困って相談したのかと思ったのか。だから嫌な顔してたのか

顔が良いのも大変だな


「それで相談なんだが」

「いつもの居酒屋で手を打ってやる」

何故だ……


そして仕事が終わり、行きつけの居酒屋で加藤に昨日からの出来事を話した


話していくうちに段々と呆れ顔になっていった


「何が原因かわかるか?」

「お前、情報量が少なすぎ。そんなのでわかるわけないだろう」


加藤は持ってた箸を少し乱暴に叩き付けると俺に改めて向き直った。


「お前、知らないうちに奥さんの地雷踏んだんじゃないか?」

「それはない」


10年の付き合いだぞ。地雷なんかとうに知り尽くしてるわ


「じゃあ、久しぶりの休みなのに構ってくれなかったから拗ねたとか」

「そんな可愛くない」


今までの休みの日だって家でダラダラしてるし、前に1年間の転勤指令来たときだって今の仕事を辞めたくないからって単身赴任にされたぞ。

今更そんな事があるだろうか、いや、あり得ない


「・・・新婚だよな?」

「今年で3年目だな」

付き合って10年だが


そう言ったら何故か思いっきり頭を殴られた。

「お前何なの!?何がしたいの!?」


それはこっちのセリフだが


「そういうことはいーえーよー。つーかなんで結婚式呼ばないんだよ」


いじけだした

この男はいじけると、とても面倒だ

しかしここで顔に出さないのが大人だ


「すまんな。妻が身内だけでやりたいって言ってな。」

さっきも言っただろう。


「そっちじゃねーよ!まず、大学時代から彼女いるなら教えろって!!」


ああ、そっからか

別にわざわざ言う物でも無いだろう

「彼女いないやつに自慢するようで悪いじゃないか」

「嫌味か」


万年モテ男のお前だけには言われたくなかったな


「そんなに付き合い長いならわかるだろ?なんでわかんねーの?」

「わからないから聞いている」


加藤はすっかりとやる気をなくした

役に立たないやつめ


「じゃーもう、あれじゃね?約束忘れたとか」

「約束か」


したか?約束。

それなら言うはずだが・・・


「よーく思い出せ、女ってのは自分が期待していたことを裏切られると物凄く拗ねて面倒だからな」

「そうなのか」


妻は結構サバサバしているし、たまに俺より漢らしいところを見せるから世間一般でいう”女の面倒さ”というのを感じたことがない。

そんなところが妻にもあるのだろうか


「まあ、ここはあれだ。お土産に甘いもん買って許しを請え」


おい、待て


「俺はまだ妻が何に怒っているのかわからないんだが」

それだと火に油を注がないか


「話から察するに奥さんの怒りは深い。ダラダラ時間を延ばせばさらに拗れるだけだ。」

「なら、少しでもご機嫌取りして、冷静になってから話し合ったほうがいいだろ」


成る程。確かに今のまま悩んでも仕方ない。

時計を見ると9時過ぎ。駅前のケーキ屋は閉まっている時間だ


ちらっと加藤を見ると加藤はどや顔をしてカードを出してきた。


「俺の知り合いが務めている店が夜中の12時までやってるから行って来いよ」


カードによると繁華街の路地にある店でここから歩いて20分といったところだ

俺は金を置いてすぐに店を出た


あと1~2話で完結します。もう少しお付き合いくださいませm( )m

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