唯人ときどきうっかり
あの後、無事に学校に着いた。かなり注目されていたがそれは仕方ない…
「おーい!唯人。聞いたぞ…」
教室に入ったばかりなのに誰だよ…オレは瀬川の誤解を解かないといけないのに…
そう思いながらも振り返ると山岡の姿があった。
180くらいの身長で見た目は正直イケメンに分類されるであろう矯正な顔立ちに加えて今はやってないが中学の頃はテニスで県ベスト4…そしてこれらの要素を台無しにするセクハラ言動…オタク…二次元大好き…が山岡の特徴だ。
「何か失礼な事考えてたろ…それとも俺に見惚れてたか?残念だ…俺には二次元のボクっ娘の嫁がいる…他を当たってくれ…」
考える人のポーズを取りながら意味不明な事を言ってくる。いやそのポーズカッコ良くないし、発言がさらに残念だからな!
「いや、見惚れてないから。そんな事より、俺に用があったんじゃないのか?」
「そうだったな!…お前二股してただろ?」
「はぁ!?また意味不明な事を…」
「だって可愛い子と登校してたって噂を聞いたからさ…あんまり雪ちゃんを悲しませんなよ!」
「あーそれは従兄妹だよ。転校してきて初日だから道案内しただけだって…それに瀬川とは付き合ってないから」
「ふーん…従兄妹か!なら紹介してくれ!!頼む!もう雪ちゃんの事は言わないから」
「考えとくよ。それより先生来たぞ」
「げっ本当だ。じゃあこの話後でなー」
急いで山岡が席に着く。担任の夏村の合図でSHRが始まった。
「じゃあさーっそくだけど今日はお知らせがありまーす!」
夏村の発言に周りがざわつく。
「転入生が我がクラスに入りまーす!それでは近衛さん入って下さーい!」
リズが教室に入ってくる。金髪がかなり目立つ。透き通った目にロングの金髪はとても綺麗だ。
「僕は近衛唯人の従兄妹で近衛リズです。海外に住んでいたので日本語はあまり上手くありませんがどうかよろしくお願いします」
そう言って頭を下げる。海外に住んでいた設定を使うと日本語下手でも自然だしやっぱり賢いんだな。流石魔法使い…そんな事を考えていると周りからドッと歓声が上がる。
「やべぇー!超可愛い!!」
「付き合いてぇー」
「ボクっ娘来たー!!!!!!!」
まあ1人を覗いて大体は普通の反応だよなぁ。客観的に見て可愛いし。
まだSHR中なのにクラスでの話題はリズ一色だった。本当に騒ぐ騒ぐ。
これじゃあ、いつまでたってもSHRが終わらない。正直嬉しいのだが。
「すみませーん!!朝練し過ぎて遅れましたー!!」
教室に瀬川入ってくる。瀬川は剣道部に所属していて、全国優勝経験のあるほどの実力の持ち主。勿論学校内での知名度はNo.1クラスだ。
とはいえ、流石に今の状況で気付いたのはオレと教師の夏村くらいだ。
「瀬川おはよう。朝は誤解だからな?」
「うん!分かってるって!唯人は女に興味無いの知ってるし!」
「それは否定する」
「あははは。何でこんなに騒いでるのかと思ったら転入生?」
「そうだよ。俺の従兄妹のリズだ。瀬川も仲良くしてやってくれ」
少し瀬川は疑問に思った顔をしたが理解したようだ。
「…ふむふむ。今朝見た子がそうだったのか…ふむ、顔を見せてもらおー!」
「ねーねー!私にも見せて!」
早速瀬川は輪の中に入って行った。相変わらず元気だなーと感心していると瀬川の大声が聞こえる。
「あー!!!!!!」
どうしたんだ?周りもざわめく。あいつまた何かやらかしたのか?」
「昨日の不審者!!!!」
……こいつ見てたの忘れてた




