あずみ3
道弘と信人はエナスから返信のメールがなかなか来ない事にイライラしていた。
信人は赤い屋根の建物やその付近を捜索していた。
道弘は信人に親父さんからの連絡は無いのか?と聞いた!
「残念ながら、親父からは、まだあずみさん発見の連絡はない!」
「親父さんもたいした事はないな、警察も頼りに成らないんだな…」
「ああ、所詮公務員だからな・・・・誘拐は家族の捜索願いが出ないと、大掛かりな捜査は出来ないんだろ…」
「そんな…あずみの家族は失踪や誘拐されたとの事実は知らないのかな…」
信人は「多分まだ知らないと思う。」
と道弘に言った。
お昼前に自宅から、連れ去られたんだから、家族はまだ知らない筈だ…警察が連絡していなければ。と信人は思う!
時刻はもう夕方の6時過ぎで少し涼しくなっていた。
暗く成る前にあずみを探し出す為に、道弘と信人は別々に捜索をした。
赤い屋根の建物の右側は、信人が探していた。
左側は、道弘が探していた。
今の道弘が探している場所の近くにあずみが捕らわれて居る事は、まだ道弘は知らない…
あずみは、まだベッドの上で意識のないまま眠っていた。部屋の温度も低下してこのままでは命にかかわる…
道弘はまだ近くを探していた。
もう、暗くなり始めた…
「あずみ――ッ!何処に居るんだ!!」
あずみ―ッ!!
道弘は喉が潰れる程の大声で叫んだ!
「あずみ――ッ!」
その大声はあずみの居るアジトに届いていたのだった!
意識が有れば聞こえている近くの建物の部屋に…あずみはベッドの上で眠っていた。