あずみ
エナスはジュースを含んだ口をあずみに近付けた!
あずみも、仕方なく目を閉じて振るえながら覚悟を決めた…
後少しでエナスに唇を奪われそうになり、涙が留まらなく流れ出した!
ダメだ・・・こんな事なら、ファーストキスを道弘くんにして挙げたかったな…と思った…ガッカリと諦めた時に!?
エナスにメールが届いた!
あずみに後少しで口移しでジュースを飲ませられるとワクワクしていたエナスはジュースを飲み込んで、あずみから離れた。
またしてもあずみは救われたと一安心した。
(あっ―良かった!)
エナスはメールの着信画面を見つめた!
「なんだ!!今頃かよ!随分遅い返信だな!」
あずみはエナスのその言葉を聞いて、まさか道弘くんからのメールだったのかな?彼に救われたんだ…私の唇を守ってくれたんだ…
エナスはメールの画面を見つめながら、更に次のステージを考えついて微笑んだ!!
あずみにとっては耐えられ無い様な事を考え就いた…
エナスは、あずみに「この携帯電話のカメラに向かって話をしろ、解ったな!返事をしろ」
「はい、解りました」
あずみはこれでこの男から助かるかも知れないと思った…
しかしエナスの要求はあずみの想像を遥かに越えていたのだった…
「良いかな!今から俺様の言う通りに、喋って貰いからな、出来るまでは何回でもやり直すをさせるから、間違いなくカメラに向かって話すんだ、解ったな!」
あずみは仕方なく頷いた!
「はい解りました!」
では言うぞ!
(私あずみはこのエナスさんのお嫁さんになります、道弘くんは、私の事は忘れて下さい、私はエナスさんと幸せに成りますから)
あずみはエナスの言葉を聞いてがく然とした、希望が消えた瞬間だった・・・
神様に見放されたのだと…
もう生きては活けないかも知れないと…
また涙が留まらなく流れ出した。
「解ったのか?返事は!演技でも構わないから、言うんだ!」
「えぇ!演技でも良いんですね…」
「そうだ!早くこの携帯電話のカメラに向かって話すんだ!!」
あずみはカメラに向かって話を始めた。
「道弘くん見てる…私はこのエナスさんのお嫁さんに成りますから、もう・・・私の事は忘れて下さい・・・あずみはエナスさんと幸せに成りますから…」
あずみは、小さく振るえながら覚悟を決めて喋った…
「やれば、出来るじゃないか、次はこれに着替えてから記念撮影するからな、先にシャワーを浴びるんだ」
此処で着ている物は全て脱いで俺様に全てを見せるんだ…そしたらシャワーを浴びに浴室に入って良いからな…
エナスに言われて、あずみセーラー服のリボンを外してセーラー服を脱いだ、スクールキャミソールにスカート姿に成った。
スカートやキャミソールを次々に脱いで下着だけになった、下着に手をかけて脱ぎ私は…どうなっちゃうのかな?
制服を全て脱いで、シャワーを浴びた。
気持ち良いな…
シャワーのお湯を口に含んだ…
喉ががらがらだったあずみはシャワーの温かい水で喉を潤した。
気持ち〜良いな…
このまま、あの男に…好きな様にもて遊ばれて仕舞
うのかな…
あずみは浴室でシャワーを浴びながら…自分がいま脱いだセーラー服のリボンに目を向けた…
一旦シャワーのお湯を出すのを止めて!
セーラー服からリボンを外して…手にした…
もう…このまま…あの男にこの身体を…
涙が頬を伝い滴り落ちる…
道弘くんごめんね…
お母さんごめんなさい…
お父さんごめんなさい…
クラスの仲間の顔が浮かんだ!もう一度皆に会いたいな…クラスの皆ごめんね…
あずみはリボンをシャワーの付け根に結んだ!
浴室の鏡に自分の姿が映るのを見て・・・
お父さん…お母さん…助けて…もう…私は…エナスはあずみがシャワーを浴びている時に、これから彼女に着て貰う、ウェディングドレスを取り出した。
そして…
携帯からメール送信の準備を初めていた。
先ほどあずみに言わせた言葉を編集して、メールの文字を作成した。
携帯の画面に映るあずみを眺めながら悪魔の微笑みを浮かべる!
このメールを見たら、あの男の子はどう思うのだろうな?
もうお嬢さんは俺様の想いのままに言う事を聞くだろう!!悪魔の微笑みが止まらない!エナス
待ちきれずエナスは道弘にメールを送信した。
(私はエナスさんのお嫁さんに成ります、あずみは、エナスさんと幸せに成ります)
と文字を作成して、先ほどの画像を添付して送信した
☆ ☆
道弘と信人は警察署の前にいた。
そこで携帯の受信を知らせるメロディが鳴った♪
道弘は携帯の受信音に気付いて画面をみた…
顔が青ざめた!
メールの内容が信じられ無いからだ…
「信人!この画面を見てくれ…あずみが・・・・」
言葉が続かない道弘
信人は画面を見て、固まった!
信人は道弘に
「これは、明らかにヤラセだ!!エナスに強制的に言わせられている・・・!」
道弘は画面の映像を開いた…
あずみが喋っている。
「私はエナスさんのお嫁さんになります、あずみは幸せに成りますから…」
何なんだ!この映像は!?
嘘だ〜!!こんな事を言うあずみさんじゃあ無いぞ・・・
「道弘、落ち着くんだ!あずみさんを良く見るんだ!振るえながら泣いているだろうが!」
「そうだな!自分の意識で言っているんじゃあ無いよな?」
道弘は、まだ動揺している…