つづき
既に食事がテーブルに用意されていた。
「どうぞ、有り合わせですが召し上がって下さいね」
「頂きます」
「いただきます」
流石にレストランのシェフだけに味付けは抜群に旨い!!
沙織も濡れた髪の毛をタオルで巻いて、色っぽく感じた!
「凄く美味しいです、こんな美味しい食事は久し振りです」
「そうでしょう、母の料理は何でも日本一ですよ」
やっと沙織に笑顔が戻った
俺はこの笑顔の沙織をずっと守ると決意した。
母は「もう深夜の一時過ぎだから、信人さんも我が家に泊まりますと、ご実家には先程電話を入れましたよ」と言った。
「はい、解りました、俺はどこで休みましょうか」
すると「私を一人ぼっちにするの?、信人も一緒に寝て欲しいな」
「あら、もう信人さんのお布団は沙織の部屋に用意させて貰いましたよ」
沙織は、恐怖心があるから仕方ないけど、このお母さんは解らない…自分の娘が心配に成らないのだろうかと考えさせられた。
「ご馳走様でした」
「美味しく頂きました、また食べたいです」
「嬉しい事を言ってくれてありがとう、もう遅いから、二人共おやすみなさい、信人さん、沙織の事を宜しくお願いいたします、優しくして挙げてね、孫の顔もそう遠くに成らない内に拝めそうね」
「おやすみなさい、お母さん」
食事が済んで、俺と沙織は部屋に向かって一緒に歩いていた。
「変なお母さんでしょう」
「いや立派なお母さんだよ、でも少し変わって要るかな?」
部屋に入ると、流石に俺の布団は床に用意されていた、枕は…やはり沙織のベッドに二つ有った…
なぜ?布団と枕は別々なのか理解に苦しんだ!?
「私がね♪お母さんにそっと言ったんだよ…信人と添い寝したいってね」
添い寝か、まあ今夜は添い寝なら仕方ないか!?沙織は一人では、恐がって眠れないだろうからなと思った。
「よし、俺が沙織の横で寝付くまで添い寝してやるから安心してお休み、明日に成ったら、エナスについて聞くからな」
「うん、ありがとう!」
沙織のパジャマ姿は色っぽく感じた、俺の理性は朝まで持つのだろうかと・・・
「信人…もっと近くに来て、私を強く抱き締めて…信人が好きにしても良いから…」
そうだ、さっき風呂場でプロポーズ紛いの事を俺は沙織に告げたんだった事を思い出した。
「まだ、俺達は高校生なんだから、添い寝だけだぞ…」
「信人の意地悪…私はね・・信人の奥さんになると決めたの…」
「ああ、こんな俺だけど宜しくな、沙織を一生大切にするから」
「今日ね・・・あのエナスって謎の人物にね・・・私の身体をね・・・なめまわす様に見られたの、触られたんだよ…」
「もう、良いから…その話は朝に成ったら聞いて俺から親父達警察官にはなすからな、今はゆっくりお休み」
「うん、私の事をギユッと抱き締めて、そうしないとまた思い出して、恐くて…眠れないから・・・」
俺は沙織の柔らかい身体を力を少し入れて抱き締めた…シャンプーと石鹸の匂いがする。
「あのね、エナスっていう人はね生娘しか興味が無いみたいなの…だから私…」
「もう、寝よう…」
右手で沙織の身体を引き寄せながら、左手でそっと頭から背中を撫でながら「おやすみなさい」と言った…