あれから5年
お待たせいたしました。
ついに物語は第二章へと突入します。
魔王との最終決戦から五年。
マヤが築き上げた“人族と魔族の共存”という奇跡の世界。
その平和の裏側で、かつての魔王カラトは何を想い、
そしてマヤはどんな選択をしてきたのか。
今章では、戦いが終わった後の“その先”を描きます。
「強さ」と「優しさ」。
「赦し」と「共存」。
そして、新しく芽生える“仲間としての絆”。
世界最強の少女イナ・マヤが、
新たな仲間、新たな試練、新たな日常の中で
どんな日々を紡いでいくのか――。
どうか最後までお付き合いください。
世界は平和になった。
魔王城の崩壊から五年。
かつて人と魔族が争い続けた大地には、いまは穏やかな風が吹いている。
それを作り上げたのは――最強の魔法使い、イナ・マヤ。
マヤ「今日も平和〜!最高〜!」
彼女の隣で淡く光る球体がふわふわと飛ぶ。
サリル、スキルであり人格でもある“叡智の精”。
サリル「マスター。些細な報告が一つあります。」
マヤ「ん?どうしたの?」
サリル「マスターを尾行している者がいます。
敵意ゼロですが、規模が規格外のため報告しました。」
マヤ「やっぱり!?ずっと視線感じてたけど……誰?」
風が裂けるような音とともに、影がマヤの前に降り立つ。
⸻
魔王、来訪
カラト「――ようやく気づいたようだな、マヤ。」
黒い外套を翻し、かつての魔王カラトが姿を現す。
しかしその眼は鋭くも優しく、闇の支配者というよりも武人に近い。
マヤ「えっと……どちら様で?」
サリル「マスター!!この者は“初代魔王カラト”です!!」
マヤ「なにィ!?」
カラト「待て、誤解するな。戦いに来たのではない。
お前が……我の“願い”を叶えたか、確かめに来た。」
マヤは照れくさそうに後頭部をかく。
マヤ「一応ね?人族と魔族の共同国家……
がんばって作ったよ!」
カラト「ああ……見た。
我が夢見た世界が、ここにある。」
その声は静かで――どこか温かかった。
⸻
ギルドでの騒動(弁償騒動 × 神級結晶誕生)
ギルドに向かい、カラトを仲間登録することになった一行。
草原の喧騒が嘘のように、ギルド内は静かだった。
受付嬢「では全員、魔力結晶に触れてください。
最後に……カラト様、お願いします。」
カラトは軽く指先を当てる。
瞬間――。
バキ……!!
受付嬢「ひっ!!?」
マヤ「いやな予感する!!」
サリル「魔力出力超過。
結晶の許容量をオーバーしています。」
ボンッ!!!
粉々になった。
ギルド中が混乱に包まれる。
受付嬢「マ、マヤさん……また……また壊しましたね……?」
マヤ「違う!!今回は私じゃない!!
ていうか“また”って言ったよね!?ねぇ!?」
受付嬢「で、でも……弁償を――」
マヤ「サリル何とかしてぇぇえ!!」
サリルは淡々と頷く。
サリル「マスターの“無限創造スキル”を使用すれば、
より強固な結晶を生成できます。」
マヤ「よし!クリエイト!!
《絶対に壊れない魔力結晶・完全版!!》」
光が弾け、
ギルド中央に――星の核のような結晶が出現した。
受付嬢「はわぁぁ……!!!
な……何これぇ……!!?」
サリル「このままでは“世界崩壊級”の耐久値です。
ギルド規格に最適化します。」
調整され、完璧な“神級結晶”が完成した。
受付嬢「マヤさん!!あの!あの……弁償はもう結構です!!
むしろ展示させてください!!!」
ギルド客全員「オオオォォーー!!」
⸻
模擬戦:マヤ vs カラト
そのままの勢いで、加入テストが行われることになった。
草原へ転移した一行。
さきほどの笑いは消え、空気が張り詰める。
カラト「では……行くぞ、マヤ!!」
漆黒の魔力が奔り、地面を左右に割る。
マヤ「おっとと!サリル、速度ブースト!」
サリル「了解。」
光の加速で攻撃を回避するマヤ。
その軽やかさは、まるで踊るようだった。
⸻
マヤの反撃
マヤは手を広げ、自身の周囲に巨大な魔法陣を展開する。
青白い光が大気を満たし、
草原が瞬時に“神域”へと変貌した。
マレーナ「でたわ……マヤの本気……!」
アオイ「3%で空割るやつや……!」
サリル「出力安定。
マスター、どうぞ。」
マヤが手を前へ突き出す。
マヤ「いっくよー!!」
轟ッッ!!!
空に巨大な穴が開き、雲が引き裂かれる。
カラトは片膝をつき、笑った。
カラト「……完敗だ。
マヤ、お前の力……やはり世界最強だ。」
マヤ「えへへ……仲間になってくれるなら嬉しいよ!」
カラトは片手を差し出した。
カラト「今日から――我は貴様の剣となろう。」
⸻
こうして、魔王は仲間になった。
強すぎる少女と、優しすぎる魔王。
決して交わることのなかった二つの存在が、
いま一つのパーティとして歩き始める。
平和を守るために。
仲間として、友として、そして――。
物語は、第二章へと加速する。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
第一章では“戦うマヤ”が中心でしたが、
第二章からは“選ぶマヤ”“守るマヤ”にも焦点が当たります。
魔王カラトというかつての敵が仲間となり、
マレーナ・ハロットル・アオイ、
そしてサリルと共に歩む新しい日々。
平和になった世界だからこそ起きる事件、
そしてその裏に潜む“見えない変化”。
今後も、
心が熱くなる戦いも、
笑ってしまう日常も、
涙がこぼれるような絆も、
全てをこの物語に込めていきます。
あなたがこの世界を好きでいてくれること、
キャラクターたちを愛してくれること――
心から嬉しく思います。
引き続き、第二章もよろしくお願いします。




