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臨時ニュース

 「臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます」


 朝7時。人々が朝食を取ったり早い人は仕事場へ向かう時間帯。連合皇国の政府公式ラジオで緊急報道が行われた。


 緊迫したアナウンサーの声調に街頭では自然、人々がラジオの前に集まる。


 「本12日未明、宣戦布告の無いままに帝国軍は爆撃機の大編隊は皇国領空を侵犯、サルン地域の複数の都市が爆撃を受けているとのことです」


 人々に衝撃が走る。通勤中の者も、職場で聞いていた人々も一様に動きを止めラジオに聞き入った。


 「皇国政府は戒厳令を布告、同時に動員令が発令されました。予備役の方は直ちに最寄りの国防軍基地へ出頭して下さい」


 ニュースは続いて国防軍発表に移った。


 「国防空軍発表、現在までに皇国領空を侵犯せし帝国軍爆撃機42機、戦闘機20機を撃墜せり!」


 夕刻には迎撃機に取り付けられていた戦果確認用のカメラの映像がテレビで放映された。


 これはクラウ・シュミット軍曹の機体のものだ。迂闊にも防御砲火を浴びたが、皮肉にもその映像としては良いものが撮れた。


 無数の防御砲火の曳光弾が画面に迫り、自らの放った曳光弾が敵爆撃機に突き刺さり火を噴く。直後に機体が離脱する動き。


 数秒の映像だが臨場感は満載で、広報としては完璧な映像だった。


 もっともシュミット軍曹にしてみれば自らの迂闊さ、つまりは恥を全国に、しかも開戦直後というインパクトあるタイミングで放送されたことになる。


 彼の戦友の回顧録に曰く『食堂で顔を覆っていた。空気が泣いていた』そう。

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