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花美哉  作者: ハミル
2033年
32/40

111 レーズン

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「おい、ハミル」


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「ナオト」

「飯、買ってきたぞ」

「サンキュー」


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「う、うめえ」


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「人間の大好物だ」


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「これはなんだ」

「ポテトだ」

「芋か?」

「そうだ、ジャガイモから作るんだ」

「塩がきいてるな」

「塩はわかるのか」

「人間の残りモノはこの味が多い」

「そうかもな」

「むしゃむしゃ」

「塩は海から取れる」

「海、そうなのか」

「ああ」


ごちそうさま


「もう食べたのか!まだ2分もたってないぞ」

「腹へったー」

「恐ろしい奴だな」

「他にないのか」

「少し待ってろ」


よいしょっと


「ハミル、いいか」

「うん」

「敵に塩を送る」

「ん?」

「日本の戦国時代に上杉謙信という大名がいたんだ。越後だ、今の新潟だな。武田信玄という甲斐、今の山梨の大名と何度も戦をしたんだ。

武田信玄の甲斐はそれまで塩を輸入していた今川義元という駿河、静岡な、の大名と喧嘩になって、塩不足に陥った。

その時代は保存方法が塩だったんだ。塩漬けにして食糧を持たせる。その上移動が歩きだから塩分を補給しないといけない。塩は欠かせないモノだった。

上杉謙信はチャンスだ。どうしたと思う」


うーん


「弱ったところを、一気にやっつける」

「敵に塩を送る。上杉謙信は武田信玄に塩を送って助けた。敵だぞ。戦では戦うが、守られるべき最低限っていうのかな、民衆も苦しむし、道徳的な配慮をしたんだ」

「・・・」

「それが名将たる所以だ。それが人間だし、ハミルの言った通り弱みにつけ込んで一気に叩くこともある。それも人間だ」

「やさしいな」

「えっ」

「そのうえすぎけんしんって奴は優しいんだなー」

「やさしいか・・そうだな」

「どうなったんだ」

「ん?」

「謙信と信玄は」

「引き分けだ」

「ひきわけ・・・」

「諸説ある。その塩の話もそうだし、昔の逸話だ、実際は分からん」

「そうか」

「でも、返ってくるさ」

「返ってくる」

「助けりゃ、いつか何らかの形で自分に帰ってくる」

「善因善果か」

「!おまえ・・・・そうだ」


・・・・


くえ


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バニラ好きだって言ってたろ


これなんだ?


レーズンだ


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レージュン、にがてじゃ〜


クセあるからな


このソースうんめぇ〜

ヒック


酒弱いな

一緒だ


このちゃいろ〜

うめぇ


チョコレートだ


いや、違う、粉の方だ








ココアだ










心心愛












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