表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

2023年9月3日放送 フラワーラジオ ポストメリディアン火曜日 八巻和行の七転び八巻 妄想【愛の劇場】#100 ロールキャベツ


 サクソフォン奏者八巻和行(やまきかずゆき)さんのラジオ番組

 こうのすFM フラワーラジオ

 フラワーラジオ ポストメリディアン火曜日(午後4時~午後6時)

   八巻和行の七転び八巻

 

 というラジオ番組の投稿コーナー

  妄想【愛の劇場】

 毎週パーソナリティ八巻さんから出題される【作品のテーマ】を小説風に書いた作品を投稿するコーナー。


 小説の書き方を知らないシロウトが投稿コーナーに参加。

 そのコーナーに投稿した作品をこちらに投稿しています。


 妄想【愛の劇場】のコーナーで、絶賛!妄想仲間を募集中!! 

 こんな感じで大丈夫なので、コーナー投稿に興味がある人がいてくれると嬉しいです! 

 《番組への参加方法》

 ①フラワーラジオが聴けるように、ListenRadioリスラジのアプリをダウンロード

 フラワーラジオを選局して、お気に入り登録

 ②パーソナリティ八巻さんのX(旧Twitter)をフォロー

 ③毎週日曜日の夜に、八巻さんのX(旧Twitter)から【作品のテーマ】が発表

 ④八巻さんのX(旧Twitter)のダイレクトメールから投稿

 ※番組放送当日の火曜日午後6時頃までに投稿できれば、コーナーの時間に間に合います。

 ※何故か八巻さんが初見で読むルールのようなので、漢字には「ふりがな」をふって下さい。



 サイト投稿回数 第53回目の今回は………

 2023年9月3 日放送。

 妄想【愛の劇場】#100 ロールキャベツ


 息苦しい。とにかく、息苦しい。

 真っ暗な、何処(どこ)とも思い当てはまらぬその場所で、八巻(やまき)の体は何かが巻き付いて身じろぐ事すらままならない。

 自分の体は今タテなのかヨコなのか。

 それよりも、なんとか息がしやすい様に体を動かしたい。

 八巻(やまき)は右足を動かそうとするが、うまくいかない。

 なんとか右手の親指を動かそうと意識を集中させる。

 動いた感触は、ない。

 しかし、なんとなく息苦しさが緩和された気がするのは何故なのだろうか。

 理由は分からないが八巻(やまき)は少しだけ息を()いた。


 (つか)の間、ジリジリと八巻(やまき)の体に熱が()びる。

 暑い。

 再び八巻(やまき)は身じろぐ事もままならなくなる。むしろ、体が固定されるかの様にミシミシと八巻(やまき)の体を何かが巻き付いて息苦しくなった。

 声らしい声も出せないほどに、八巻(やまき)をこれでもかといわんばかりにギリギリと締め上げていく。

 八巻(やまき)はあまりの息苦しさに気を失った。


 ガタン!という大きな音と全身を打ち付ける痛みで八巻(やまき)は目を覚ました。

 目の前はまだ暗い。

 気が付いたのはよいが息苦しさと身じろぐ事のできないこの現状(げんじょう)を、八巻(やまき)はなんとか理解しようと頭を(めぐ)らせる。

 自分は一体何がどうなって今に至るのか。

 しかし、八巻(やまき)の頭は動かなかった。

 その時、ズルリと八巻(やまき)の体に巻き付いている何がズレる感覚があった。

 その瞬間、八巻(やまき)は息苦しさから少しだけ開放される。と同時に、体が右に左に揺れ始め自分の態勢が横向きである事を知った。

 頭の上をヒヤリとした何が過ぎる感触がする。すると、体に新しい空気が触れる。

 爽やかさを感じた。

 光はまだない。

 次いで首の辺りを中心にして、ズルリと八巻(やまき)の体に巻き付いている何がズレる感覚があった。

 頭の上から光が入る。

 八巻(やまき)はギョッとした。

 視界に広がる状況を理解した。

 八巻(やまき)は少しズレた巻き付いている何かを、右に左に体を揺らしながら()きほどいて力の限り逃げ出した。

 足元は黄金色の湖だった。

 バシャリバシャリと音をさせながら八巻(やまき)は走り出した。

 (すべ)りやすくて走り(にく)い。

 思う様に走る事ができない湖の中で、八巻(やまき)はそんな事など構いもせず、一心不乱にその場所から逃げ出した。

 しかし、恐怖で腰が落ち着かず八巻(やまき)はヘタリと尻もちをついた。


 八巻(やまき)の様子に気付いていないのか、再びヒヤリとしたものを振り下ろし前に後ろに動かして八巻(やまき)が入っていた(かたまり)を切り落としていく。

 切り落とした小さな(かたまり)を、ヒヤリとした(やり)のようなもので刺しては、上へと運んでいく。

 それは何度も繰り返された。


 八巻(やまき)はその様子を上目遣(うわめづか)いに眺めていた。

 恐怖に息を殺しながら。


 ありがとうございました。

 次回もラジオ番組の投稿コーナー

 妄想【愛の劇場】へ投稿した作品の投稿になります。


 妄想【愛の劇場】#101「妻」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ