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-親に殺される前に、幸せになる。虐待から逃げた19歳カップルのお話。-

大学生にもなって、何をやってるんだか。

1人ぽつりと呟きながら、でも脳内はぽつりでは表せぬほどの何かがずっと彼女の頭にこびり付いて、渦巻いて、真っ黒だった。

彼女の名前はゆの。大学生にもなって、テストすら受けれていない。親不孝者。唯一そばに居てくれる彼氏、逸いちかにすら、容易に傷つける、1年生の女。

...なぜ語りがこんなにもゆのをけなしているか。

私が僕だからだ。

そんなことはどうでもよく。昨日はまた自分が原因で傷つけた。感情の起伏が激しいようだ。

『境界性パーソナリティ障害』、これが一番近いのかもしれない。


これはリアルタイムでゆのの人生を物語にした、作者すら先が分からない。そんなお話。


【四に、対を得る。】


ゆのは幼い頃から、母親からの束縛、精神的虐待。そして逸華は幼い頃から、父親からの金銭的独占、肉体的虐待を受けていた。

この2人、出会いはインターネット。意気投合し、個人で話すまでになり、共依存→出会い→日を空けて同棲という例を見ないカップルだ。さらに同棲して1ヶ月間は何も無く。2ヶ月目から付き合い始めるという。共依存なのに付き合う時期が遅い。更に、親に同棲していると全く伝えていないのである。そこまでしないと、お互いが死ぬから。お互いの死は、片方が死ぬこと。そしたら、必ず片方も消えるから。

やっと見つけたお互いを殺しに来ている親に殺される前に。でも離れているだけの現状、縁切りをした訳では無いから、バレるのも時間の問題に過ぎない今、この行動は延命に過ぎないのではないか。と思うが、死ぬ前の時期くらい幸せでいたい。それくらいのレベルなのである。

これがノンフィクションなんだ。笑えるところまで来てしまう。


さて、幸せ。ではあるが、傷ついてばかりである。ここからはゆのの語りになるが、聞いてもらいたい。

逸華は、多重人格に近い何かである。トラウマがきっかけで、今の人格になっている。

というのも、本人がいて、その人が幸せになることを諦めかけたため、せめて何かしらの形で幸せを掴み取ろう。として産まれたのが逸華だと説明を貰った。

元をこれからYと呼ぼう。Yと逸華は身体の中で会話するらしい。というのも、記憶の引き継ぎやメンタルケアで。

Yは正直、逸華が今主軸になっていることを認知している、というより、主軸にした張本人であるため、逸華がボロボロになるとYが何とかしているらしい。

逸華という人格が壊れかける時、Yが必ず出て、険悪そうな顔でこちらを睨んでくるから困ったものだ。


まぁ、なぜこの話をしたかというと、彼はこれで多重人格でも、解離性同一性障害でもない。ということを伝えたかったからだ。

いや、でもないは高い確率で嘘のような気がするが。

本人は否定している。そして逸華は脆い。作り上げられたものという考えをしてくれれば容易であろう。

だが、理解できない人には到底出来ないと思う。そして、お互いの死は片方の死。つまり僕が逸華を壊して殺したら、僕も確定で死である(生きる理由が亡くなるため)。そして、今伝えたこと。両方の症状でないとなると、Yが意識をもって僕を殺すだろう。そう言われ、さらに、Yにとって逸華は、作った者とはいえ、自分の子供同様だから。彼自身は、逸華は産んだ様なものだから。

子供を殺されるのは計り知れない辛さになる。そういう事なのだろう。

読み手はみなめんどくさいと思っただろう。でも、僕はその逸華が僕を愛してくれて、僕が逸華を愛しているから。これが僕らなりの幸せだから。仕方がなかった。

虐待は、ここまで人生を狂わす。読み手はしっかり根に持って欲しい。周りにそんなことはするな。しっかり覚えていてくれ。


そんな感じで。僕は逸華を殺さないように生きている。パッと見、生きずらそうだろう。客観的なら。だが、僕は特に特別なことをしていない。趣味は合うし、話してて楽しいし。何も嫌うことがない。そして逸華は、僕が逸華を素直に受け入れるところが良いらしく、2人して相性がいいと思っているようだ。

でも、大きな傷をつけ合うのは変わりはない。片方が片方に何かをしてしまい、片方がすごく自分を責める。それを見て片方が苦しくなり傷をつける。そんな感じだ。そして片方の死は互いの死。だからこそどんどん傷つくのだ。

今日は、彼が聞いていなかった話を、僕がもう一度伝えたら、彼は「それさっき言ってなかったよね?」と言い、さらに「それはゆのが頭の中で済ませたことだよ」と言われ。確かに僕は伝え忘れや言ったことが本当は言ってなかったということは多い。から、言われても仕方ないが、「頭の中で済ませたこと」という言葉と、聞いてなかったことを全て僕のせいにする事が腹が立ち、怒って色々言ってしまい。

なんで私は生きているんだと逸華が自分を責め始めた事を引き金に、僕は絶望し、でもそれを必死に隠しながらなだめ、何とかなったが、彼が普通にしていて、話が済んだ今、何故かまだ引きずって死にたくなっている。そういったカップルだ。


彼女のこの思考を消してくれ。逸華。




【後書き】

四に、対を得る。を読んでくれてありがとうございます。めっちゃめんどくさい話ですが、本当にノンフィクションになります。

シリーズになりますが、本来こんなに長くないです。概要がありましたので。

次回は明日になります。日記の代わりです。よろしくお願いします。

コメントの質問、このシリーズに求めるリクエストを受け付けております。


逸華は19のフリーター、僕も今月で19の大学生。

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