プロローグ
「なあユウ、RFOに興味あったりする?」
RFO、正式名称リアルファンタジーオンライン。
初の国産フルダイブMMOでテストプレイをしたプロゲーマーに、このゲームを超えるものは10年は出てこないだろうと言わせたゲームだ。
曰く、フルダイブに付き物の動きのラグが限りなく少ない。
曰く、NPCが現実と見分けのつかない。
曰く、繊細に五感が再現されている。
曰く、マジ異世界。
などなど、マジで良い評価しか聞かないゲームだ。
おおっと、自己紹介を忘れていたな。
俺は神原 有。まぁ、いたって普通の高校生だ。
今、俺がどういう状況かと言うと、明日から夏休みで今から帰宅するという時に、我が親友皇 晶が話しかけてきたところだ。
ところで皇って格好いい名前よな。その上、頭も良くて、運動神経抜群で、何よりイケメン。もぉ、あれだね
「なぁユウ話聞いてる?」
「あぁ、お前を処刑しなきゃいけないって話だろ?」
「おぉい!なんでそうなった⁈待て待て、俺ただゲーム興味ないかって聞いただけだぞ?」
「ハッハー、ジョウダンダヨ、ジョウダン。RFOだろ?確かに興味はあるけど、あれってもう第二陣の予約まで一杯って噂じゃん。そこまでしてやりたいとは思わないかなぁ。」
「なんか冗談に聞こえなかったのは、まぁ置いといて。なんでお前に聞いたと思う?」
「まさか!...自慢か?処刑ぞ?」
「いや、ちげーし、こえーよ。てか処刑、絶対冗談じゃないじゃん!」
「じゃあなんで聞いたよ?」
「もし俺が1個余計に持ってるからやるって言ったらどうする?」
「マジで!くれ!」
「...お前遠慮ないなぁ、いいけど。この前俺、誕生日だったじゃん?んで、そん時、親にプレゼント貰わなかったんよ。で、今日いきなり荷物渡されて、見たらRFOだったのよ。」
「あれ?お前βテスト参加して、貰ったんじゃ?...はっ!だからか。そんであまりが出たから俺にくれるんだな?」
「ザッツライトですわ。つーわけで、帰り一緒に帰ろーぜ。」
「いいぞ。でもホントにいいのか?」
「大丈夫だよ。てか提案してきたのおかんだしな。俺がβテスターだったの忘れた上に、サプライズしようとずっと隠してたせいでキャンセルも出来なかったんだと。俺のはタダで貰った奴だしお前にあげたら?ってな」
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さて、あらかたのセッティングは終わった。
え?時間がかなり飛んでるって?ただ、アキラの親にお礼言って、ゲーム貰って、帰ってきてコードとかごちゃごちゃやっただけだぞ。面白くないからな、飛ばしたほうがいいだろ?
さて、サービス開始は明日からだけど、アバターは今から作れるみたいだな。暇だし、先にやっときますか。
いざ、ゲームの世界へ
「ダイブイン」
因みにアキラの親が買ったのは、初回限定版本体付きのすっごい良いやつです。β特典のは本体付きとは言え普通のやつです。
また、親ぐるみで仲が良く、だからこそユウに余ってるからとゲームを渡した。と言う設定です。
深く考えないでください。