表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛犬が異世界で最強だった  作者: 秋津嚆矢
第1章 異世界への召喚
7/83

第6話 愛犬との旅立ち 2

荒野に放り出されましたが、さてどうなる事か。

ラファール王国とドワーフの山岳王国は「エベロン山脈」という山々に隔てられている。

そのエベロン山脈から流れ出て、南の海まで大河が流れ出ており、名を「アム大河」という。


アム大河が海へ流れ出る河口のすぐそばに「穀物と魚介の都市」と別名されるリスリードの街がある。


俺が召喚されたのは、このリスリードの街のすぐそばの荒野だった。


「わふわふ!(とりあえず、お腹がしゅきましたね!)」


うちの愛犬はブレない。

元の世界にいた頃から「妖怪食っちゃ寝」だったがその気質は変わっていないようだ。


普通、召喚されるのって王様の前とか、美人の司祭様の前とかそう言ったところじゃないんだろうか・・・。

そして、そこで使命を与えられて・・・というのを想像していたんだが、どうやら違うらしい。


あの管理者が言うように何かをしないといけないと言うのはないらしい。


まずは、この世界で生きていく事から始めないといけないのか。

いきなりハードルが高いな・・・。


「さて、どうするかね。クリッチ。」


元の世界にいた時と同じように、愛犬に話しかけた。


「わふわふ(そうでしゅね。とりあえず、ご飯を食べたいでしゅね。)」


そうだった、こいつはそう言うやつだった・・・。

って、そうだ!


「クリッチ、喋れるの?!」


驚愕の表情で愛犬に問いかけると、愛犬は

「わん!(なにを言ってるんでしゅか。クリッチはじゅっとしゃべってましゅ!)」

と首を傾げた。

うん、可愛い。

イヤイヤ、そうじゃない。


「前の世界でも喋ってたってこと??」

「く〜ん(そうでしゅ。パパは理解してなかったんでしゅか?)」

「いや、それは・・・。」

「く〜ん(クリッチはショックでしゅ。)」


見るからに落ち込んでしまった愛犬を抱え上げて

「言葉は分からなかったけど、何が言いたいかは理解してたよ。」

もふもふした。


「わん!(でしゅね。それならいいでしゅ!)」

どうやら機嫌は直ってくれたらしい。

こちらの世界は動物が喋るのかな。


「わん!(それで、クリッチはお腹がしゅきました!)」

そうだった。

まずは、これからどうするか考えないとだった。


とりあえず、管理者から当面困らない装備として、レイピアと革鎧、旅に役立つものが入っていると言われた背嚢、そして軍資金として10ギットをもらっている。


世界を救うという割には情けない持ち物だ・・・。

生活基盤を整えるためにリスリードの街に行くしかないか。


リスリードはラファール王国第3の都市で、賑わっているはずだから仕事くらいあるだろう。


大きな街には各種ギルドがあるはずだ。

ギルドは職業集団の取りまとめのような組織で、各種職業のギルドがある。

冒険者として活動するのであれば冒険者ギルド、商売をするのであれば商人ギルドといった感じだ。

盗賊ギルドや暗殺者ギルドなんてのもある。


「おい、ニィちゃん。」


戦闘系の職業を選んだから、とりあえず冒険者ギルドに行って冒険者登録をするか。

王都に行って傭兵として働くのもありかな。


「おい!なに無視してんだよ。」


ん?

俺に話しかけていたのか。


「はい?何でしょう?」


振り向くと、見るからにガラの悪そうな3人組がこちらに近づいてきた。


「こんなところで、ピッカピカの装備をつけて歩いてるなんて新米の冒険者か?」

「はぁ。まだ、冒険者ギルドに登録していないので新米ですらありませんが、冒険者になる予定です。」


う〜ん。見た感じ野盗かしら。

初っ端からいきなり面倒なシチュエーションだ。


「なんだ、新米にもなっていないお上りさんか。」

「まぁ、そう言うことですね。」


俺がなんとも言えない顔をしていると、腕に抱かれた愛犬が聞いてきた。

「ぱぱ、この人たちは誰でしゅか?」


「うぉ!なんだそのでかい毛玉みたいなのは!」


毛玉とはひどい・・・。

たしかに、ふわふわのカットをしているけど、断じて毛玉ではない。


「うちの愛犬ですが、何か?」


「愛犬?なんだそりゃ?気持ち悪ぃな。」


気持ち悪いってひどい・・・。

あ、管理者がこっちの世界には犬がいないっていってたらからはじめてみたのか。

こんな可愛いのに。


「う〜(やっちゅけましゅか?)」

「まぁまぁ、クリッチ落ち着いて。」

「なんだこの野郎、ウーウー言いやがって。」


ウーウー?

あれ?クリッチの言葉理解できないのかな?


「ウーウーって、聞こえます?」

「何のことだ。それ以外何に聞こえるんだよ。」


どうやら、クリッチの言葉は俺にしか分からないらしい。

あ!全言語か!これのおかげで愛犬の言葉がわかるようになったんだ!

想定外だが、いいスキルとった!


「何ブツブツ言ってんだよ!」

「いや、ちょっと嬉しくなって。」

「てめぇ、喧嘩売ってんのか?背嚢だけ渡せば許してやろうかと思ったが、頭にきた!ぶっ殺してやる!」


え〜〜〜〜!

いきなり、そんな展開!

異世界にきて、数分でこれは厳しいです!


いきなり戦闘シーン!

うまくかけるかちょっと心配ですが、頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ