第1話 突然そんなことを言われても・・・
はじめまして!
拙い文章ですが、楽しんでいただけると嬉しいです!
「あなたは、選ばれました。」
いつものように、仕事から帰り。
いつものように、愛犬にご飯をあげ。
いつものように、食事をし。
いつものように、愛犬を膝に抱きながらテレビをみていたら、突然目の前が真っ白になった。
で、どこからともなく聴こえてきたのがこの言葉。
いやいや、何のことだか分からんし!
「あなたは、選ばれました。」
また、聴こえた。
「えーと、あなたは誰で、僕は何に選ばれたんでしょう?」
至極当たり前の質問だろう。
と、言うかこのパニックに陥っても仕方ない状況で良く質問した、俺!
「あなたは、ネストファートの未来を救う為に選ばれたのです。」
疑問が二つになった。
「何に選ばれたのか」と「ネストファートって何だ?」。
そして、回答になってない!
「えーと、とりあえず意味がわからないので断りたいんですが…」
誰だかも名乗らない、意味がわからない。
それは、断りますよね。
「あなたは、選ばれたのです。あなたに選択肢はありません。」
でた!
理不尽!
昔、読み漁ったファンタジー小説に出てくる異世界召喚って奴だな!
現実感のないまま、そんな気がした。
「ネストファートに召喚されるにあたり、ひとつだけこの世界から一緒に持って行く事が出来ます。」
何だ、その無人島に持って行くなら何みたいな質問は?
そんなのは即答。
「愛犬で!」
「は?」
お、初めて無機質な声が動揺した。
「愛犬で!」
駄目押しで、もう一度。
理不尽な要求を突きつけられてるんだし、こっちの要求だってしていいはずだ。
愛犬を飼うときに終生飼育って散々言われたしね!
「あ、あいけんとは、そなたの世界における犬のことか?」
そんな変なこと言ったか?
「その通り。しかも、ただの犬じゃなくてうちの愛犬です。」
どうやら、異世界に連れて行かれるのは断れないらしいので、それなら生きていくのに一番必要な愛犬を選んで何か悪いのだろうか?
「普通は、転生先の情報を集めて、使えそうなものを選ぶとか。自分の持っているものに限定するのか、それともこの世界にあるものなら何でもいいのかとか聞かれるんだがね。」
その声は、動揺から多少持ち直したようだ。
「ふーん。その異世界とやらは人や犬が生活できる環境かい?」
なんか、開き直ってしまって対応がぞんざいになってきたが気にしない。
「む?どういう意味だ?」
おや、理解できなかったか。
「いや、そのままの意味。空気があって、水があって、人や犬が生活していける環境があるのか?って質問。」
こんな簡単な質問なんだけどな。
「・・・、もちろんだ。」
声はこちらの意図がわからないようだが、答えてくれた。
「じゃぁ、問題ない。一緒に行くのは愛犬だ。」
異世界に召喚されたとしても、そこで生きて行かないといけない。
どのくらいの期間になるのかわからないし、その間愛犬のいない生活なんて考えられない!
「・・・。承知した。それでは、ネストファートへの道に案内しよう。」
その声とともに、真っ白な世界が急に輝き出した。
読んでいただきありがとうございます!
旅立ちまでを書いてみました!
次回は、異世界召喚までかけるかなぁ。
頑張りますので、よろしくお願いします!