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積木遊戯2  作者: とにあ
おまけ
7/7

 おまけ

上司の男性とオトナの女性のカップルで、遠距離のシーンを入れたハピエン小説を書いて下さい。

#ハピエン書いて

https://shindanmaker.com/585298

 




「恋愛対象になれた途端、あの人が海外出張なんてひどいと思うの!」

「別れれば?」

 きょうだいのような幼馴染みの言葉に本でもぶつけたくなる。

「ナオ、ひどい!」

「ひどいのはミキだろう!?」

「それにまだ、付き合ってるわけじゃないのよ。一緒に初日の出見に行ったりはしたけど何にもしてくれなかったし」

「うっわ、ありえねー。フった男にノロケるか? フツー」

 そう言えば、そうかと思い当たった。

 でも、ナオだから聞けとも思う。ひどいの知ってるよねとも言いたい。文句があるならだれかと付き合うがいい。邪魔はしないから。

「うっわ、ヒデェ。その今気がつきましたって表情! ねーだろ!」

「だってナオは男じゃないし」

 家族よね。

「男だよっ」

 携帯が音楽を流す。

「あ。通話。ナオは静かにね」

「鬼か、この女」

 クッションを投げつけて黙らせる。これ以上騒ぐなら出て行け。

「あ、はい。大丈夫です」

 あなたがこちらの状況を心配してくれる。二日に一度はメールに返事をくれたけど、通話はあんまり。だから久しぶりに聞くあなたの声。

 あー。幸せ。

『それでだね、長引きそうなんだよ』

 グッと心が軋む。

 バレンタインデートとか妄想してたのに。

 わかってる。お仕事だもの。

『あー、それでだね、ミキも、来ないか?』

 え?

『サポートしに来ないか?』

「いきます!」

 電話むこうで笑い声。

『連絡はしてあるが、引き継ぎ等問題のないように』

 なんなら、辞めてでも駆けつけます!

「はい。しっかり準備していきます。不足品はメール待ってますね」

 あなたにもうじき会いに行ける。

「むこうでプロポーズとかしちゃおっかなー」

「待て。まだ付き合ってもない」

 生意気言うナオは黙らせる。

「準備あるから、帰るわね。お邪魔さま!」

 ホントは今すぐ飛んでいきたいの。

 少し、準備がかかったけど、やっとあなたに会える空港。

 わずらわしい会社での業務引き継ぎ。あなたに会う時のために頑張った。不備がないかも何度も確認した。ちょっと苦笑されてたような気もするけど気にしない。

 気持ちが募りすぎて痛いほどなのに見つけた時に微笑んで腕を広げてくれたら駆け寄っちゃうじゃない。

 好きが暴走しそうなの。

「久しぶりだね」

「はい」

「会えて嬉しいよ」

「私もです」

 ココでプロポーズしちゃっていいですか?

 あなたがちょっと待てとばかりに私をおしとどめる。

「器用な方じゃないんだ」

 そう言ったあなたは私と荷物を引いて歩きはじめる。

 荷物を引いて会社が借りてるアパートメント。

 沈黙もあなたがいるから平気だな。

「付き合うなら、先も見据えてしまう」

 あなたの声が好き。

「つまり、束縛が強いわけだからミキには重」

「はい! 付き合いましょう! 恋人期間は欲しいので結婚式は夏ですか? お式はなくてもかまいません!」

 逃がしません!

 困ったようなあなたの笑顔も大好きです。

「後悔、しないのかい?」

「わかりません。それでもここでしり込みした方が私は後悔するんです。だから……」

 あなたの指先が私の唇に触れる。

 どきどきが止まらない。

「ミキへの好きが変わったことにはまだ戸惑うが、ミキが好きだ。私と恋人としてつきあってくれるだろうか?」

「はい」

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