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また目が覚めた時、ふと顔をあげてそこにあったのは、いつもの部屋でなかったことに私は驚いた。
あたり一面どこまでも真っ白な空間で倒れていた。
なんだ、ここは……。
普段感じるだるさは一切感じなかった。立ち上がるのに苦痛が伴うこともなく、ただ真っ直ぐ立つことが出来る。その事実もまた奇妙なことのように思えた。
立ち上がった直後、一瞬、立ちくらみがしたような気がした。すぐにそれは治ったが、目を再び開けると、そこに現れたのはいつものあの屋上であった。
「アンタさぁ……」
しかし、そこにいたのはいつも泣いていた親友ではなかった。見下すような、冷たい笑みを浮かべた親友によく似た誰かのようにも思えた。服装は身投げをしたその時のそれとは異なる、黒のライダースを着て白いワンピースと黒のスニーカーだった。
「いつまで私に囚われているの? バカなの?」
上着のポケットに手を突っ込みながら、彼女はこちらを見て嘲笑うかのように言った。
「もう、いいから」
そう言うと彼女は、私の手を引いて、フェンスの向こうへと導いた。体がまるで軽くなり、2m程あるフェンスを乗り越えることすらなんとも感じなかった。
彼女は足場があるギリギリのところに、背を向けて立った。
周りの景色を背景に、何度も彼女が飛び降りるところを見てきた。それなのに今は、まったく同じように立っているのに、何故だ。今までに感じた事のない安らぎを覚えた。私は静かに彼女の元へと歩き出す。その足取りはどんな鳥の羽より軽かった。
「おやすみ」
私は彼女の隣に立ち、目を閉じた。そのまま後ろに体重をかける。重力が、のしかかる。風が頬をきる。逆さまに落ちていく。
それでも何故か、身体だけはふわりと軽かった。これが最後の夢だということを、何となく悟った。
ヤンデレっぽい話を書きたかったのですが、ただただ病んでいるだけの人の話になってしまいました。
少し疲れているというのも相まって、わけのわからない作品になってしまいました。
次回書くならもっと明るい話にします(戒め)




