森の出会い
開いて頂きありがとうございました。
月明かりのみの真っ暗な中、チートの無いニートが歩く。
無理だ、チート無しだと5分も歩けない。
貧弱な身体がもう無理、歩けない!と悲鳴をあげている。
仕方ない寝るか……。明日の朝にはチートが回復している事だろうしな。
俺は葉っぱを集めて横になった。
お休みなさい……。
うつらうつらと、段々と眠気が襲ってくる。
……ぐぇ!?
「え、きゃっ……な、何?何をしてるの?」
腹に急な衝撃が来て、思わず声が漏れる。
ゲホゲホと咳き込みながら、葉っぱのベットに転がって深呼吸をしていると、女性が奇妙な生き物を見るような目でこちらを見下ろしてくる。
寝かけてからどのくらいの時間が立ったのか解らないが、辺りはまだ真っ暗だった。
「せっかく寝かけてたのに……」
「寝てた!?自殺志望者なの?こんな所で寝てたら魔物の餌よ!?」
あ、やっぱり居るんですね、魔物……。
自分の身体よりも大きそうな剣を背中に刺している女性がため息をついた。
改めて女性の全体を見る。美人だった。銀色の紙を肩にかかるくらいのショートで後ろに縛っていた。
何よりも目立つのは、胸だった。
巨乳だった。じっと巨乳をガン見していると、隠すように女性は腕を組んだ。
「お姉さんは誰ですか?」
「私?あ、自己紹介してなかったわね……。私はアンナ=ティユ。アンナと呼んでね」
「アンナさんはどうしてここへ?」
地面に寝転がっている俺は、アンナの下から見上げるように座っている。
まだ気付いていないのか、脚を少し開いたまま、俺を見下ろすように立っている。
「見ての通り冒険者よ!」
「冒険者という割りには、あまり冒険していない白ですね」
思ったことをそのまま口にしてしまった。
「白!?私はこう見えても冒険社歴四年の水色なのよ!冒険経験も豊富なんだからね!?」
冒険者ランクと勘違いしたらしい。アンナはけしからん胸を震わせながら心外そうに言った。
白は初級で、白、黄色、水色、青色、黒色、シルバー、ゴールドと格付けされる。
シズムとして知っていた知識だ。
「えっと、俺は」
「俺?」
「えっと、私はシズク=フェティ=アンダーウェアです」
自称と名前を少しだけ変えた。
男だと言っても良かったが、無防備にパンツを見せてくれる状況は捨てられなかった。
できればM字で座ってくれると、下着と胸と顔を同時に鑑賞できるのだが、贅沢は言えない。
性別を聞かれたら男だと答えるが、相手が勝手に間違える分には問題無いだろう。
「ミドルネーム、って事はもしかして、貴族?……うわ、よく見ると顔も綺麗だし、身体も細い……。お姫様って感じだねー」
何気ない口調だったが、貴族というところに嫌悪が混じっていた事を聞きのがさなかった。貴族が嫌いなのだろう、と推測して、同情の話へと持っていく。
「あ、はい。でも私は家から他の貴族に売られて、それで……途中で逃げ出したんです」
売られた、という言葉で同情の顔を浮かべた。
貴族って奴はこれだから、とブツブツと呟いている。
「それで、今はもう家にも戻る気はありませんし、ただのシズクです。シズクと呼んでください。」
「そっか、シズクちゃん。どこか行くあてはあるの?」
「無いんです。あればこんなところで野宿なんてしませんよ……」
そういうとアンナは、もう夜も遅いし、今日はうちへ泊まっていきなさい、と微笑みながら言ってくれた
巨乳美人と同衾イベント発生だ!
読んでいただき感謝ですっ