第『2』の扉 後半戦
俺は、泳ぐ。必死で泳ぐ。 空気有る方へ。 「?」 然し、中々、水面から顔を出せない。 そりゃそうだ。 時間が経つにつれ、水面の高さも上がっていく。 「あっ」 俺は、『其れ』を見て叫んだ。 直ぐ近くの頭上に『2』と記された扉が有った。 俺は、左手を精一杯伸ばした。 左手が・・・・・・。 取っ手に触れた。 あと、もう少し。 そして、 左手が、取っ手を掴む。 右手に持っている『鍵』を『鍵穴』に入れる。 『鍵』を右に回す。 ガチャ。 音がなる。 安堵する。 そして、目の前が真っ暗になる。 限界だった。 息が持たない。 取っ手を掴む左手の力が弱まり、 何も分からなくなる。 あぁ、俺は死ぬんだな。 そう、感じる。