表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風に吹かれて  作者: lima
41/106

39 近付く

39 近付く


朝、目が覚めて起き上がれば背が少し冷たく感じる。

「篤史?」

階段を誰かが上ってくる足音がする。

「なんでもない。千代はこなくていい」

篤史はベットをでてタオルで汗をふく。

「夏か……淋の誕生日まであと少しなのか」

篤史は無意識のうちに呟いていた。


中央本部は蒸し暑さもなくカラッとした天気だった。

正面門を目の前に総隊長兼零番隊長・白石と零番隊副隊長・捺輝が、現在の最高戦力として莉磨が、選手代表として恭悟の四人は立っている。背には特別訓練室という巨大な建物があった。

「今日は監理官殿がくるんだってさ」

「ふ~ん。ってあれ?捺輝さんって髪、紅茶でしたっけ…?」

「黒に染めてたけどやめた。(11あたりからすでに)」

そっと微笑む捺輝。ごつい音と共に巨大な門は開き風が吹く。

「久しぶりにみる」

門内へと入りそういったのは美月家当主の通称・遠矢敬紀とおやたかき。薄栗毛をなびかせ碧眼を輝かせる。

「お久しぶりです、敬紀お兄様。やはり制服はきなれませんね」

ゆっくりと莉磨は一礼する。聖croos学園ヘウェン級の制服、黒いYシャツに朱色のネクタイ、白いスカートを揺らす。

「あと半年ほど、これが正装になりますかね」

捺輝は微笑み言う。微笑む二人に敬紀は微笑みかえし歩き出す。

「たしかに久しぶりですかね。お二方の制服姿は」

煉獄家当主リフこと、通称・煉獄刻人れんごくときとは言った。

その後ろに海王家当主・海王アクアと冥王家当主・冥王サラが通りすぎる。欠伸をしながら通るは天王家当主通称・天王瞬弥てんおうしゅんや。微笑むは水蓮家当主・水蓮アミカ。二神家当主・二神伯夜ふたがみはくやと天瀬家当主・天瀬雅哉あませまさやがならんで歩く。その後ろに樋内家当主・樋内隼斗と桜葉家当主・桜葉広大が並び木暮家当主、通称・木暮裕きぐれゆうと桐生家当主・桐生俊之きりゅうとしゆきが通った。武器の名門家、大和の名を継ぐ煉夜と白水はくすいの名を継ぐ刹那が通った。

「……そっか、瀬口は詩織だし暁はロイだからこれで終りか」

ふと莉磨が呟く。

しかし、黒の車は目の前でとまった。

「監理官の鳥刈とりがいです。視察にきました」

鳥刈が黒渕眼鏡をくいっとあげる。

「総隊長の白石です。ご案内します」

鳥刈が微笑んだので白石も微笑む。

「本来なら二人をあんないするのに」

恭悟は莉磨と捺輝をみて呟いた。

「あの……」

目の前に一人、女の子がいた。

「遅れました…」

「桜井ゆかりさんですね?」

「はい」

「私が案内しましょう」

莉磨は微笑み一礼した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ