【第7章】 神話・伝承に残る六脚類の痕跡(1)
7-1 世界の角・触角・冠羽の神々
六脚脊椎動物類(Hexavertebrata)の文化的・神話的痕跡を検証する際、
最も顕著に現れるのは、世界各地の神々に見られる 角・触角状器官・冠羽 である。
これらの形象は、一般には象徴表現や宗教的権威の具現化として扱われるが、
その造形は驚くほど共通しており、地理的隔たりを超えて反復される。
この普遍性を単なる偶然や象徴の一致として片づけることは困難である。
むしろ、太古に存在した六脚脊椎動物類のうち、
触腕→狭角→角・冠羽へと進化した系統 が
文化記憶として各文明に痕跡を残した、と解釈する方が合理的である。
ーーーーー
◆ 1. “角”は本当に武器だったのか?
多くの研究では、角は「武威の象徴」「支配の証」とされる。
しかし、神々の角は
生物学的に不自然な位置
繊細で折れやすい形
長大かつ湾曲した構造
左右非対称も多い
など、“武器としての合理性”に欠ける造形が多い。
これは、角がもともと
触覚器官(狭角)としての役割を持っていた痕跡
である可能性を示す。
六脚類の中頭部は、
多くの場合「触腕・感覚器の統合点」として発達した。
そこから“角状構造”が派生するのは生物学的に自然である。
ーーーーー
◆ 2. 世界各地に共通する「二本角の神」
地球上の文明は独立して発達したにもかかわらず、
多くの神が 二本の角 を持つ。
例:
エジプト:アメン神、ハトホル
メソポタミア:エンキ、エンリル
ギリシャ:パン
セム系宗教:モーセの「角ある顔」(古来図像)
ケルト:ケルヌンノス
インド:シヴァ神(第三眼と合わさると中央感覚核)
日本:鬼の二本角、修験道の天狗の冠羽
中央アジア:鹿の角を持つ天神
この普遍性は、ただの象徴表現では説明できない。
むしろ、六脚類の感覚器官が“二本の狭角”として発達し、
それが知性種の文化的象徴となったと考えれば、
統一的に理解できる。
角=高次感覚器官の象徴
という可能性が浮上する。
ーーーーー
◆ 3. 触角的な“冠羽”の普遍性
鳥類の冠羽は、進化学的には
「感覚の補助」「求愛の誇示」「種同定」に用いられる。
しかし、神話における冠羽には
不自然なほど大きい
動物的というより“神性の徴”として扱われる
鳥ではなく“人間型”の神に付与される
という特徴がある。
これは、
六脚類の「感覚性冠毛・冠膜」の記憶
が象徴化された可能性が高い。
特に有翼知性種(オルニス系)は、
飛行時の空流感知や仲間との通信のために
小型の冠羽状感覚器を発達させていたと考えられる。
天使の頭上の光輪(halo)は、
古来の図像では「輪」ではなく、
“放射状の冠毛”として描かれた時期がある。
これはまさに、
六脚類の“感覚性冠羽”を象徴化したものと言える。
ーーーーー
◆ 4. 冠羽・角・触角が“神性のマーク”になった理由
世界各地の文明では、
“異形の者”に知恵と神性を見出すパターンが重复する。
六脚知性種(スフィンクス型・オルニス型)には
高い視覚能力
並列処理脳(三核脳)
角状・冠羽状の高度な感覚器
が発達していた。
これらの能力は、初期人類から見れば “超常的” であり、
異形でありながらも畏敬の対象かつ神格化の対象になった。
結果として、
角・冠羽 → 神の証
という文化的認識へつながった。
これは単なる装飾ではなく、
六脚類の生物学的特徴そのものが神話化された痕跡と考えられる。
ーーーーー
◆ 5. 「悪魔の角」と「鬼の角」は同じ起源か?
後世、宗教対立が進むにつれ、
六脚知性種の一部は“異端”として排除されるようになる。
その象徴が「悪魔の角」である。
キリスト教圏:悪魔の角は“異教神ケルヌンノス”の転用
日本:鬼の角は山地の“異形の民(天狗系)”の象徴
中東:悪魔イフリートの角は砂漠の守護神の変形
つまり、
**角は元々「神のしるし」だったが、
宗教的対立によって「悪魔の印」へ転化した**。
六脚類と人類の文化衝突(第6章)とも密接に関連する現象である。
ーーーーー
◆ 結語
角・触角・冠羽の神々は、
単なる象徴表現ではなく、
六脚脊椎動物類が保持していた感覚器官の
文化的・記憶的な残滓である可能性が濃厚である。
二本角の普遍性
冠羽の象徴性
悪魔化された角の由来
天使の冠毛(光輪)の変遷
これらは、六脚類の生物学・解剖学的特徴を反映しながら神話化され、
最終的に“神の形象”として世界中に残された。
角と冠羽は、
六脚類の姿そのものが消えた後も、
“文化のDNA”として人類の記憶に残り続けた痕跡である。




