2日目
来たぞ、わたしは「小説家になろう商店」に今日もやってきた。
書けたぞ、徹夜で二話目を書いた。
これで、商品ラインナップは2倍。
くじけてたまるか!
「いらっしゃい、いらっしゃ~い!」
「どうしたんだよ、張り切ってるな」
「これが第二話です!」
「あっそ。置いといて」
「が~ん!」
あっ、でも手に取った。
実は優しい人なのかも。
開いた。 閉じた。 …… 捨 て た ?
「なんてことするんですかっ!」
「うるせぇ。なんだこのビッシリ文字だらけの画面、見たまま頭イカレてんのか?それとも個人情報でも塗り潰して保護してるのか。まずは読んで頂こうって姿勢が微塵も感じられないんだよ」
「が~ん!」
「考えてもみろよ、皆さん貴重な時間をさいてスマホ片手に読んでくださいます。こんなの電車のなかで読めるか?お前さんは文豪にでもなったつもりか。それなら死んでから評価を手にしろ、結果的に大抵そうなってる」
「が~ん!」
一体全体わたしはこれから、どうしたら……
「メリハリだよ」
「アドバイス?」
「改行しろ」
「どの程度」
「多めにな」
くっそー!
やる、やってやる、改行してやる!
どうだ、これで文句はないんだろ!
「散々虚仮にしやがってぇ! これでっ! ……どうですか?」
「虚仮だよ」
「……は?」
「ルビ振るの」
「いまさら言うなっ!!」
「そんなこと言われても読んだことねぇからな、知らないんだよ」
そのくせ書いてる私はルビが極端に少ない。