第05話 食楽亭、そして二つ目のユニークスキル
話の半分くらいまで書いたところで保存せずに消してしまい最初からやり直しもありました。
早くも心が折れそうですm(_ _)m
武器・防具を買い揃えたオレは再び冒険者ギルドのある通りへ戻ってきた。武器屋で教えてもらった宿がこの近くらしい。
宿の名前は食楽亭。名前のとおり食事に定評のある宿だと言う。
たどり着くと、そこには人々が列を作って並んでいた。
「これ、全部宿泊客なのか?」
うんざりした口調で思わず口にすると、
「いやいや、違うよ。これはここで夕食を食べに来た人達さ。多分この街で一番美味しい店なんじゃないか?勿論宿もやってるしね。」
偶然聞こえた人が答えてくれた。よかった、並ばなくて済んだ。
並んでいる人の横を通り店に入る。
「いらっしゃいませ~。宿泊のお客様ですか?あちらのカウンターへどうぞ~。」
左手のカウンターへ促され、そこで受付をする。
「いらっしゃいませ。お一人様でよろしいですか?
当館は素泊まり・一食付き・二食付きから選べます。どうされますか?」
「外に列を作ってるけど、夕食は食べれるんですか?だったら二食付きでお願いしたいけど。」
「宿泊される方は二階の大広間での食事になります。二食付きシングルルームだと7千Gになります。よろしいでしょうか?」
「三日でお願いできるかい?」
「三日だと2万1千Gになりますね。よろしいですか?」
銀貨を二枚、大銅貨を一枚支払い、部屋へ案内してもらう。
「こちらの部屋をお使いください。」
部屋に入ると真っ暗だ。ランタンを受け取り部屋の中央にぶら下がってる棒に引っ掛ける。
「トイレはこの廊下を進んで突き当たりを左に曲がった先にあります。あと、声を掛けて頂ければ、お湯とタオルはお持ちします。体を流したければ外に出ていただいて、建物裏手に井戸がございますので、そちらを使ってください。」
風呂はないのだろうか。気になったので聞いてみた。
「お風呂ですか?公衆浴場なら冒険者ギルドの並びにありますよ。大半の冒険者の方はそちらを使われているようですね。」
「へー、わかりました。ありがとうございます。」
「では、すぐに食事に致しますか?」
流石にかなり腹が減っている。すぐに食べることにした。
宿泊客の食事は二階の大広間だ。
入るとそこには既に二十人程の人が食事をしていた。
空いている席へ座ると、店員がメニューを持ってやって来た。
「お疲れ様です。こちらの中から選んでください。」
オーク肉の香草ステーキ
ビッグボアの直火串焼き
二枚貝の蒸し焼きとメイチ草サラダ
ホーンシャークの包み焼き
プルフ豚揚げ
どんな素材か全然わからない。オークってあのオークか?豚のモンスターみたいなやつだよな。いるならその内戦うことになるんだろうな。
プルフ豚か、この街ってロードプルフだよな。て事は、街の特産品とかなのか。これにするか。
プルフ豚揚げを頼んだ。来るまでの間、周囲の声に耳を傾ける。会話的に殆どが冒険者のようだ。
中には冒険者としては不相応な服装の人物も。これは多分他の街から来てる商人とかだろう。
しかし、オレの目はそれよりも別な人物に向いている。猫耳をピコピコ動かし楽しそうに騒いでいる女性獣人。天然ケモミミは犯罪的に素晴らしい。ああ、モフりたい。触りたい。愛でたい。
あまり見過ぎてもよくない。早めに視線をそらす。
「お待たせしました。」
やっときた。プルフ豚とはどんなものなのか。
これは、片栗粉で揚げたのか、竜田揚げ風になっている。
一口頬張る。コレは……美味い。何のソースか分からないが、このソースが旨みを一層引き立ててくれる。これなら食に関しては心配することはないな。
明日以降の楽しみが別に出来た。
十分満足する事ができ、部屋へ行戻ると明日への準備としてメニューを開く。
まずはステータス。
レイジ(17)
ジョブ:鍛冶師
レベル:5
攻撃:22(12)
魔力:5 (0)
俊敏:10(5)
体力:17(10)
命中:11(5)
精神:5 (0)
運 :8 (3)
スキル:短剣・片手剣・格闘・火耐性・氷耐性・鍛冶・言語変換・鑑定
ユニークスキル:マップ
スキルポイント:50
称号:転生者・旅立つ者
今日一日で変わったのが、スキルが増えたことくらいだな。一応称号もだが。
やはりユニークスキルを獲得しておきたい。
そうすると、やはり『ジョブ』だろうか。戦闘中にジョブを変えて攻撃手段を変えることだって出来るようになるはずだ。
そして、今獲得しておけばすぐにスキルポイントを使って、2ジョブも出来るはずだと読んでいる。
やってみよう。『ユニークスキル獲得』→『ジョブ』→『取得』。タッチする。
本当に取得しますか?※ここではいを選ぶとやり直しは出来ません
はい / いいえ
勿論『はい』だ。ここで躊躇したら余計迷いが出てしまう。一気に進ませる。
前回と同じように、光に包まれる。
よし、次はメニューを開き『スキル』を選択。
短剣LV1(01/10)
片手剣LV1(02/10)
格闘LV3(22/100)
火耐性LV2(37/50)
氷耐性LV3(09/100)
鍛冶LV4(60/150)
言語変換LV3(49/100)
鑑定LV2(03/50)
マップLV1(08/10)
ジョブLV1(00/10)
これのジョブをタッチすると、スキルポイント振り分けが出来る。10ポイント振り分ける。
ジョブLV2(00/50)
出来た。スキルポイントは1ポイントで熟練度1増えるようだ。
そしてメニューには『ジョブ』が新たに増えている。開いてみる。
メイン:鍛冶師
2 :なし
2を選択する。
『冒険者』『武道家』が出てきた。これはなる事ができるジョブは、多分スキルが関係あるのかもしれない。とりあえず『冒険者』を選ぶ。
メイン:鍛冶師
2 :冒険者
ジョブはセット完了した。ステータスを見てみよう。
レイジ(17)
メインジョブ:鍛冶師 LV5
2ジョブ :冒険者 LV1
攻撃:24(12) (2)
魔力:5 (0) (0)
俊敏:12(5) (2)
体力:20(10) (3)
命中:13(5) (2)
精神:5 (0) (0)
運 :9 (3) (1)
スキル:短剣・片手剣・格闘・火耐性・氷耐性・鍛冶・言語変換・鑑定
ユニークスキル:マップ・ジョブ
スキルポイント:40
称号:転生者・旅立つ者
色々と変わっているな。カッコ内の数字はジョブ毎の補正分で間違いないようだ。
レベルはジョブ毎になっていて、自分自身のレベルはないみたいだな。
オレはこの状態からスタートするんだ。まずはギルドの依頼をこなしながら、ジョブとスキルのLVを上げていこう。そうすると新しいジョブになる事も出来るかもしれない。
残りのスキルポイントはそのままにしておいて、今後必要に応じて使っていくことにしよう。
あとは、アイテムボックスから鞄を出し、中に入っている着替えを全部出す。今着替える必要分を残して、残りをアイテムボックスに戻していく。これで鞄はからになって、今後持ち歩いて使えるようになった。
そういえば洗濯ってどうすればいいんだろうか?明日聞いてみるか。
最後にアイテムボックスをわかりやすいように整理して眠りについた。