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第35話  ユニークスキルジョブの進化

少々遅れました。

見直ししてたら少々変更したくなり、ちょこっと直してました。

 後始末は大変だ。

 やっとの思いでオークを倒したが、そのオークが居た家を見ると目を覆いたくなる光景だった。

 触るのも嫌だったので、家ごとファイアで燃やしてやった。

 結果、周囲のゴブリンが集まって逆に大変だったのだが。


 オークはそのままアイテムボックスに入れ、ゴブリンはお金にならなくてもいいと思い全て燃やした。

 というのも、ゴブリンの心臓である魔石を取り出すのが嫌だっただけである。


 オーク一匹じゃお金にはならないと思っていたが、今回はそれでも仕方ないだろう。

 途中アフラ草は集めてるので、調合材料にも暫く困らないはずだ。

 そろそろ錬成も出来るようになりたいのだが、どうすればスキルを覚えれるのだろうか。

 一度エイルに聞くのもいいだろう。


 とりあえず後始末はこれでいいだろう。

 暗くなる前に街に帰らなければいけないから。


 帰り道もアフラ草等を採取してしまい、森から出たときには薄暗くなっていて慌てて街まで戻った。

 

 ギルドで素材の売却をする物はオークしかないが、念の為解体場へ行き、オーグストンを呼びオークを出す。


「おい、これマジでレイジが?お前ってコモンだよな?どこで狩ってきたんだ、これ。」

「場所はこの間のゴブリンの集落ですよ。そこにオークがいたんです。」

 実際あそこの集落はオークの出現エリアではない。そんなところに現れたのは不運としか言い様がない。

「とりあえず見積りだけ出しておくな。上に報告はしておいてくれよ。じゃあ頑張れよー。」



 見積もりを持って受付へ行くとやはり面倒に巻き込まれた。


「これオークですか?依頼は……え?ランクコモンなんですか?えーと、しょ、少々お待ちください。」

 やっぱりこうなったか。面倒な事にならなきゃいいけどな。


「はあ、ロードウインズのレイジだったよな。お前か。別に問題ないが一応説明だけお願いできるか?」

 受付嬢と共に来たのはギルド長だ。

 先程解体場で話した事をそのまま伝えるとギルド長も吃驚しているようだ。


「多分イレギュラーだと思うが念の為調査は出しておこう。いや、よく無事帰ってくれた。情報感謝する。」

 ギルド長に言われるとは。相当凄い事した気になってしまう。


「えーと、では換金ですが、見積もり結果はオークは肉1キロ2千G、180キロでしたので36万G。

 それ以外の部位は1万G。合計で37万Gになります。」

 37万Gとか……一匹だから1万とかだと思ってたわ。吃驚だ。

「えと、10キロ持って帰ります。あとは換金でお願いします。」


 10キロ分、2万Gを差し引いた額を受け取り、解体場へ戻った。

 オーグストンから10キロの肉を受け取り今日は帰路に着く。

 因みにオーグストンにギルド長が来て報告した事を伝えておいた。


 帰る前に防具の修理に行きたかったのだが、時間を考えると流石に店を閉めてるだろう。今日は諦め帰る事にした。



 既に外は夜の闇に包まれている。

 そんな中家に着き中へ入ると、既に三人は夕食を食べてる最中だった。


「おう。おかえりー。やっと帰ってきたか。」

「待っててね。今食事の用意するから。」

 エイルとマリーはそう言い出迎えてくれる。

 ディルも小声でおかえりと言ってるようだ。


「ただいまー。これお土産です。皆で食べましょう。」

 出したのはオーク肉だ。全部で10キロだが、バラ・ロース・モモ・肩を2キロずつ、あとはヒレとリブを1キロずつ選んできてる。

 オーグストンからもその部位に対する知識に太鼓判を押してもらった。


「これ、オーク?どうしたのこれ?」

 そう聞かれ、今日の出来事を話すと流石に皆驚いていた。


「あの場所にオークが出たのも驚きだが、レイジがそこまで強くなってるとは思わなかったな。

 いや、普通なのか?ジョブを考えたら通常の三倍は強いんだよな。

 実際コモンに収まる器じゃないよな。」

 そうなのか。よくよく考えたら通常の強さが分からない。

 複数ジョブで人より成長スピードは早いかもしれないが、エイルやディルの強さを見てるから間違っても自惚れることはない。

 まあ、自分を卑下する事もないが、石橋はしっかり叩いてから渡るに越したことはない。


 この後今日起こった事を皆に話しながら食事をした。

 その後今後について話し合う事になったのだ。


「レイジのスキルでミルファのジョブ変えることが出来ればいいんだけどな。」

 そう、ミルファのジョブについてだ。

「うーん、前にも言いましたけど、最初に確認した時にそういう記述は無かったんですよね。

 まあ、世界辞典を見れば今でも確認出来ますけど……一応見てみますか。」


 そう言い、メニューから世界辞典を開く。

 そう言えばこの機能殆ど使ってないな。そう思いながらユニークスキルのジョブを調べる。


 ジョブ

 LV1・・・任意ジョブチェンジ

 LV2・・・2ジョブ

 LV3・・・3ジョブ

 LV4・・・ジョブスキル1つ使用可能・パーティジョブチェンジ(NEW)

 LV5・・・4ジョブ

 LV6・・・5ジョブ

 LV7・・・ジョブ取得条件表示・パーティ2ジョブ可(NEW)

 LV8・・・6ジョブ

 LV9・・・7ジョブ

 LV10・・・全てのジョブスキル使用可能


 まさか……増えてる!

「す、すみません!出来ます。知らないうちに出来るようになってます。」

「ふーん……って、マジか!」

 あまり真剣に聞いていなかったエイルはその事実に気付き驚愕している。

「しかも、いや、まだ無理ですけど後後はパーティメンバーも2ジョブ出来るようになるようですよ。」

 LV7に増えている能力、多分これが出来たらかなり強化されるだろう。


 しかし一体何故ユニークスキルの性能が変わったのか?

 頭を過ぎったのは、この世界に来る時に現れた光の存在。

 あれが何かしらの干渉をしてるのではないか。

 何より説明に出てるNEWの文字。これは明らかに人為的に追加されてる事を表している。

 まるでゲームがアップデートされたかのようだ。

 そうなってくると他のスキルにもそういう事が起きてるのではないか。

 調べてみないと分からない。


「レイジくん!聞いてる?」

 ふと我に返ると皆が顔を覗き込んでる。

 ヤバい、考え事に集中してたようだ。

「今ミルファちゃんのジョブ変えるなら、何になれるか分かる?」

 そうか、変えれるなら選択肢を見ればどれになれるか分かるんだ。


 皆に促されミルファのジョブを変えるよう操作する。


 『シーフ』『狩人』『魔道士』『僧侶』『神官』『商人』『家政婦』


「あ、神官になれますよ。」

 そう言うと四人から歓声が上がる。


「やっぱりね。男より女の方が魔法関連の能力値が伸びやすいのよ。まあ、そんな記述は何処にもないけどね。」

 流石女性同士だと理解が違う。


「それじゃあ神官にしてもいいんですか?家政婦にもなれますけど。」

 流石にその言葉にはミルファがジト目で見てきた。

 ミルファもそれに了承した為、変更ボタンを押した。


 ミルファの身体に変化はない。

 しかしステータスを見ると間違いなく神官になっている。


「ちょっと試しにヒールやってみるか。」

 エイルがそう言い自分の腕をナイフで軽く切る。

 ミルファは少し戸惑いながらも、記憶にある本の記述を思い出していく。

 目を閉じ、イメージを膨らませていき、唱えた。


「ヒール!」


 エイルの腕の傷はスっと消えて行き、完全に無くなった。成功だ。

 瞬間、その場は歓喜に包まれ、ミルファも涙を流し喜んでいる。


「やったなミルファ!」

「いえ、レイジさんのお陰です。ありがとうございます。」

「そうだな。レイジの能力ってホントやべぇな。」


 そう言われ嬉しかったのだが、素直に喜ぶことが出来なかった。


 やっぱりあれは神なのか?今も何処かでオレを見てるのか?

 そんな疑問に答える事が出来る人物などいない。


 答えの出ない疑問に不安を覚えつつも、考えても仕方ないかと気持ちを切り替えることにした。

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