第一話 プロローグ
処女作なので、文書表現がおかしい所があったり、誤字脱字があるかもしれませんが、読んで下さると嬉しいです。
「雪、一緒にゲームをやるで!!!」
ボク、星宮 雪がラノベを読もうとお気に入りのビーズクッションを設置した時、いきなり人が入ってきてこう言った。
今入って来たこの女性は星宮柊和、ボクの姉だ。
「え。ボク本読もうとしてたんだけど···」
「ええやん。本はいつでも読めるんやし。それとも、アンタが頷くまでこの部屋に入り浸ったろか?」
「それは嫌。面倒くさい」
「じゃあゲームやろうや」
「え〜。でも、せめてボクも楽しめそうなやつにしてね?」
「それに関しては大丈夫や。アンタも楽しめるゲームやで」
「妙に自信あるね。どんなゲーム?」
「それはなぁ···」
そう言って柊和姉が取り出したのは···
「完全没入型VRギアや!これでUTO『ユニークテイル·オンライン』をやるで!」
「おおー。それはボクもやってみたかったんだよ」
「だから言ったやん」
最近CMでよく見るゴーグル型機械だった。でも、一つ気になることがあったので聞いてみる。
「あれ?そういえば柊和姉ってもう自分用のものを持ってたよね。その機械って転売防止のために一人一個限定のはずだよ?」
「くじ引きやとその限りではないみたいやで?」
「ってことはそれ、くじ引きで当ててきたの?」
「そうやで。さっきゲームソフト買った時に貰ったくじ引き券で引いたら当たってん」
「VRギアなんて代物は特等でしょ?よく当てられたね」
「ちょうど今日から開催してたらしいねん。運が良かったわ」
「え?」
ということは、店側からしたら初日に特等を持っていかれたと···不憫な······。
「今度こそ始めよか。この部屋はエアコン効いとるし、ウチもこの部屋でやるで」
「了解···ってええ!?柊和姉も自分の部屋があるんだし、そっちでやってよ。ボクの部屋はあまり広くないんだけど」
「ウチの部屋はエアコン効いとらんし暑いんよ。狭くてもええからこの部屋でやらしてえな。それとも、ウチが熱中症になったらアンタが看病してくれるんか?」
「う〜ん···そうなったら面倒くさいし、しょうがないか」
「よし、これであの計画が実行できるな(ボソッ)」
「ん?何か言った?」
「ああ、ただ待ち合わせ場所を何処にしようか考えてただけや。せやな···街の中央の広場でどうや?プロモーションムービーで街のマップが出てたからわかるやろ?」
「うん、大丈夫だよ。ログインしたらそのまま真っ直ぐ行ったらいいんだよね?」
「そうやで。じゃあ決まりやな。あんまり寄り道してウチを待たせるんやないで」
「了解」
「あ、ウチのアバターは尻尾が三本で白髪紫眼の狐獣人や」
「ボクは種族はまだ決めてないかな。とりあえず銀髪紅眼にするつもり」
「おっけー。あ、ウチはベータテストやっとったからアンタと一緒にモンスター狩るついでに色々レクチャーしたるわ。装備と種族、そして称号はベータテストの受け継いどるけど、それ以外は他のプレイヤーと何も変わらんし。一週間くらい前からサービス開始しとるけど、用事やらなんやらがあって今までログインできひんかったからまだレベル1なんよ」
「わかったよ。じゃあ、もうログインするね」
VRギアの電源を入れて装着し、キーワードを唱える。
「ダイブ!」
9/3 あらすじを大幅変更。2話よりこっちが先でごめんなさいm(_ _)m
11/5 ゲーム名変更、語呂が少し悪かったので。あらすじの方も変更しました。