発見
あのあと私は、ラグズ(白馬)と共に帝国の騎士団に入隊した。
もちろん本名ではなく男のレオンハルト=ニューゴットとしてだけどね。
第2特殊大隊に所属して一年足らずで大隊長となった。
副隊長であるファルクスには何かと目の敵にされるし、今日の遠征は大丈夫かな?
すると後ろからドタドタと耳障りな音が聞こえた。そしてその雑音を発するものを見た瞬間、歓喜に震えた。あいつだ。私に、私に会いにきてくれたのか?
やっと見つけた。ようやく一人、あとは…二人………!
「ニューゴット殿!至急の知らせがあるのだが!」
「何でしょう?」
嬉しすぎて声が震えていないか不安になりそうだ。
「魔物の被害が予想よりも甚大なのだ!
準備が出来次第すぐに向かってくれ!」
何を考えているんだこいつは?
お前は今から私に殺されるんだぞ?
まぁ、いい。楽しみは後にとっておこう!
「わかった。所で文官殿?この遠征が終わったら私と、城下町のチターニアという飲み屋があるのだが、そこで一緒に飲まないか?」
私は、柔らかい笑みでこいつに言う。
そうするとこいつはバカみたいに顔を赤くして頷いてくれた。
「ありがとう、必ずだぞ?」
私はトドメと言わんばかりにこいつの耳元に話しかける。
「私と、文官殿の二人きりだ。
忘れるなよ?」
「はい!必ず!ではッ!失礼します!」
楽しみだなぁ。
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「準備はできたか?」
「はい、完了しております。」
ファルクスに聞くとすぐに答えてくれるので助かる。
「そうか。では、出発!」
道に現れてくる魔物はラグズにもらった刀で斬りふせる。錆もつかず。〈切れないものはない〉と言うスキルを呪符しており素晴らしい。ちなみに名前は【黒楼】だ。
いい時間になったので、部下たちにこの辺りで野宿することを伝え、ファルに後のことは任せて、ラグズに報告に行く。
中途半端ですが許して下さい。




