プロローグ
ふと目が覚めるとそこはやはり異世界だった。
周りを見渡せば燦々と輝く太陽に照らされて風に靡く木々たちが、さわさわと心地良い音を立て穏やかな空間を醸し出している。
まるでアンデルセン童話の中に出て来るような美しい景色である。
そして自分が大樹の木漏れ日の下、仰向けに倒れて長いこと眠っていたことに気付いた。
上半身を起こし、思い切り背伸びをすると思いの外、身体が痛くないことに驚きを覚える。
地面に付いた手の感触はとても柔らかく、どうやらこのやわらかい芝生が自分の身体を優しく包んでくれていたのだろう。
しかし本当に長いこと寝ていた。
眠る前、最後に見た景色は夕焼けの空で、今、太陽は西日である。
かれこれ十二時間以上は眠っていたのだろう、まあ確かに昨日あれほどの衝撃的な体験をしたのは、十八年間生きてきた内、初めてであった。
もしかしたら物心つく前にそれ以上の経験をしていた可能性も無いわけではないが、自分自身、日本の中流家庭の一般的な父と母の下で育てられてきた自覚はある、そんな稀有な体験をしていた可能性はほぼゼロに近いだろう。
さて、それよりも、だ。
一体これからどうするか、これが一番の難題だ。
「まあでも、行動し始めるのはもう少し後でも問題ないか」
少年は木漏れ日の下でそう呟き、このだだっ広い庭をぐるっと見渡す。
そして昨日同様おかしな点に気付いた。
「やっぱり夢じゃなかったか」
一見すると何処までもこの美しい緑の世界は続いているようにも見えるが、事実は違う。
この大きな《庭》には切れ目があるのだ。
「あの切れ目、気になって見に行ったけど、あんな風になっているなんてな、ほんと絶望的だわ」
そして少年は昨日のことを思い出して記憶を整理することにした。
自分が書きたい内容を書きなぐる小説であります故(小説と呼んでいいのかも分からない)、
恐らく誤字脱字が絶えません。
しかし、投稿する以上はなるべく多くの方に読んで頂きたく、
またそのような前提条件ならば、読みやすい小説であった方が良いのはこの上ありませんので、
為るべく誤字脱字などのミスが無いように推敲してはおりますが、
やはり私も一人の人間。
偶にミスを犯してしまう時がございます。
なのでもし誤字脱字があった場合、ご報告のほどよろしくお願いいたします。