ゲームの始まり.2
ゲームの大まかな説明回です。
色々と聞きたいことはあるが、喋ることで目をつけられたら、先ほどの男と同じような運命を辿ることになるので黙って話を聞くことにする。
「まずは私の自己紹介をしますねぇ。私は神理局事務官のエリス・サーティですぅ。エリスって読んでくださいぃ。みなさんには今から3枠の異世界転生をする権利を殺しあいのゲームをして争ってもらいますぅ。」
(異世界転生の権利?こういうのって神様が出てきてスキルをくれて転生させてくれるんじゃないのかなぁ、、?)
「そこのあなたぁ!今なぜ異世界転生する権利を争わなければならないかと思ったでしょ!」
え?考えていることがばれている?!
「私はある程度なら考えが読めますよぉ。その疑問にお答えすると異世界転生の存在が世間でフィクションとして流行った結果、神様が死者の魂の流転先を決めるときの備考欄に必ずと言っていいほど転生を望まれる方が多いんですよぉ。最初は異世界に転生を簡単に行っていましたが、徐々にその問題がでてきて、、、」
(その問題というのは、、?)
「問題としてでてきたのが、転生者が異世界において権利を争うために衝突しあったり、元からその世界にすんでいる人たちにとって不利益な行為を働くことが増えてきているんですよぉ。基本的に異世界の文明レベルを上げるためや異世界の危機を救うために行われていた異世界転生ですがぁ、こうも不利益が続くと転生させる側にはメリットがないんですよぉ。だから、転生を希望する方々でフェアな状態で争ってもらい、勝ち取った人にひとつだけ好きな異能を与えて異世界転生する権利をさしあげるますぅ。何か質問はありますかぁ?」
隣で一緒に黙って聞いていたディランが手を上げて、どうぞとエリスから発言の許可を得た後、口を開いた。
「その争いっていうのはどうやってやるんだい?あと、ここにいる人たちはみた感じ、若い人からお年寄りまでいる。当然身体能力に差はあるはずなんだけど、それはどうするのかな?」
どうやら、遠くにいる人にも発言が聞こえるように声が直接頭の中に響くようだ。
その質問は何度も聞いてきたと感じでエリスは話しはじめる。
「当然、殺しあいですよぉ!転生する魂は三つでいいぃ。なら、それ以外の魂は要らないんですよぉ。殺しあいに関しては手助けするために抽選によって一つ異能を授けますぅ。また、身体能力については、全盛期の身体能力にリメイクさせてもらい行いますぅ。必要な武器とかの希望があれば私に言ってもらえたらぁ、なんでもひとつだけ用意しますよぉ。それ以外は何かありますかぁ?」
また、別の人が手を挙げ、質問をした。それをしばらく繰り返して次のことがわかった。
Q、抽選方法は?
抽選は神理局転生規約5条(プレイヤーに神聖で公正なゲームを保証する)に基づき行われる
Q、能力の優劣はあるのか
ある(使い方が大事)
Q、武器とは?
殺傷能力を選んだ本人があると認めているもの、ただし大きさは手に持てるものまでである。
以前、核弾頭を武器に選択し、使用した結果誰も生き残らなかったため。
Q、転生する対象は人間ですか?
基本的には人間である。ただし、本人の希望により変更は可能である。
Q、転生後の世界で好きに行動をしても、とがめられることはないのか?
ない
Q、私は転生をしたいと思わないがなぜこの場にいるのか?
潜在的に転生を願うもの、また生に対して強く渇望を魂の本質に持つものを今回選んだ。
Q、辞退することは可能なのか?
可能である、その場合は魂が流転する。(記憶喪失の後、無自覚の転生をする。ただし生物は問わない)
Q、異世界転生における付属報酬において異世界からから地球に帰る等の能力を得ることはできるのか?
可能である
とまぁまぁわかったことが色々とあった。
ゲームの説明を終えると、エリスは異世界転生モノである透明な板を出現させ、軽く操作をした。
「みなさんにはこれから戦いのために重要な異能を1つ与えますぅ。確認するには《開けイタ》と唱えることで私の持つ透明な板が出てきますので、そこに左手を押しあてると自動的に能力が取得され、能力の説明と使い方がわかりますぅ。他人から自分の情報が見られるのは嫌な方もいると思うのでぇ、板には特殊な視認妨害効果がついていますぅ。あと、能力はこの空間では使えないようなっているので、安心して各々で確認してくださいぃ」
周りで開けイタといいブォンと音が鳴るのが聞こえるのを耳にしつつ、自分もこれから得る未知の力に期待を寄せながら唱えた。
「開けイタ!」
次回で主人公の能力がわかります。
ハーメルンでも投稿しています。
→https://syosetu.org/novel/315947/
更新早めです。