三話 封印解除(1)
三話
封印解除(1)
「それは良いのですが…この少女にも 聞かせますか?正直言ってこの話はこの子には早いと思いますけど。」
巫女服の女性は、少女の方を見ながら俺に問いかけてきた。
「そんなに、重い話なのか?」
俺も少女の方に顔を向けて、少女の頭を撫でながら、巫女服の女性に問いかけた。
「内容的にはそこまで重くはありません、ただ、世界を知るにはこの子は早すぎるかもしれません。」
「世界を知る?」
世界を知ると言う、発言に首を傾げてる俺を見て、巫女服の女性と少女は無言のまま静かな少しばかり流れた
「その、世界を知るってどう言うことだ?」
考えたけど、巫女服の女性の発言がいくら考えても分からなかったため直接聞くことにした。
「世界を知る…正しくは世界の理ですね。」
「それをこの子が聴くとどうなるだ?」
「人を信じる自信がなくなる可能性が高いですね、人と触れ合っている数少ないからです。」
「そう言う意味の早い…か」
「はい」
確かに、この歳で人を信じる事がで気なくなるのは今後の人生に関わる、最悪誰も信じなくなるだろう…流石にそれは問題だな、
「わかった、この子を送ってから…」
「その必要は無いわよリュートくん」
俺の声を遮ると同時に少女の周りに竜巻が発生する。
その竜巻はほんの数秒で収まり、先程いた少女とは全く違う女性が立っていた。
「久しぶりリュートくん、いや今はキラくんと呼んだ方が正しいのかな?」
にっこりとした笑顔で手を振りながら名前を呼ぶ
「それとねミア、なぁ〜んで私に気づかないのね?」
巫女風の女性の名前?を呼びながら笑顔で質問するが…
(あの笑顔…少し不気味なんですけど…)
「キラくん、今この笑顔が不気味って思ったでしょ?」
(あ、終わった)
女性に思った事を言い当てられ、背筋に冷や汗をかいてしまった。
「その追求は後にして、どうしてわからなかったのかなぁ?」
「えぇとですね、メア様はそのぉ魔力の質変えてましたし…何よりここに来ない予定だったと思うですけど…」
「ええそうよ、ついて行くなんて言ったらあなた、ずっと監視するものない、そんなのごめんよ!」
「当たり前じゃないですか!それが私の仕事です!それと監視じゃなくて護衛です!」
「はいはい、この議論は後にしましょ、先にキラの封印ときますよ。」