君の名を
中学の頃に自分で作った連作掌編小説のオープニングを飾っていた詩です。
君と、僕が、ここにいることは、奇跡にも等しい。
君が、君であることは、まぎれもない真実で、
君が、君以外の人間になることはない。
君が、君であることを望んで生まれてきたきたわけじゃない。
だけど、君は、君になった。
だから僕は、君を、”君”と呼ぶ。
君に与えられた名前は、君だけのものだから。
君以外の人間が、君と同じ名前をあたえられていても、
それは君に与えられた名前じゃないから。
僕は君を呼ぶ。
君が僕の存在を認めているから、君は僕に気が付く。
君が僕の存在を認めているから、君は僕に言葉を返す。
それは、君に与えられた能力。
君が、君らしい君であるために与えられた力。
僕は君の存在を認めているから、君が君である証拠になる。
だから、君と、僕が、ここにいることを、僕は嬉しく思う。
詩を書いてみよう。ということを思ったときにつらつらと書いた詩です。