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1 半兵衛の能力

数日おまたせしました!!


番外編開始になります。衝動が金ケ崎をかけと言っていたので、金ケ崎書きました!!








これは半兵衛と出会って少し経ってから始まる物語。









金ケ崎の戦い。


現代においては金ケ崎の退き口または金ケ崎崩れとも言われている、あの織田信長が初めて大敗した有名な戦である。


寧々子の夫である秀吉にとっても出世のチャンスとなった戦の一つだ。


私の予想であるが、この戦がそろそろ、といっても数年以内ぐらいだが、起きると予想される。

理由は竹中半兵衛が先日、秀吉の元へ加入したことがあげられる。

半兵衛がこちらについた段階で斎藤家の滅亡が成っているはずなので、そろそろだろう。


斎藤家を攻めた稲葉山城の戦いの後に戦が全くなかったわけではないが、私の中で大きいのはやはりこの後の金ケ崎。


そういえば、半兵衛と出会ってねねさまと同じ能力者と判明したときに聞いた、秀吉が死ぬ未来の一件も気になるなぁ。


半兵衛と会う時間をどこかでつくりたいな。











「おひさしぶりです、おねね様」





私の声でも聞こえたかのように、翌日半兵衛が我が家を訪れてきた。


お前はエスパーか。


人払いをお願いしたいです、と言われたのでそっち系の話なのだとすぐに察した。

手筈を整えて部屋に二人きりになると早速半兵衛から本題に入ってきた。




「あのままお話する機会が設けられなかったので、きっと気になって仕方がなかったのではないかと思いまして。大分遅れてしまいましたが、今日こうして時間がつくれました」

「さすが軍師殿ですね。全てお見通しとは」

「僕としても主人として選んだ人をすぐ死なせたくないので、手があるのであれば軍師として手を尽くしたい」

「そうですね。私も協力できることは致します」






私の返事を満足したように聞いて頷くと、彼はそれまでと雰囲気と表情を変えた。


ピリッとした空気が部屋を満たす。


一拍の間を置いて、半兵衛が話し始める。




「改めて、僕が見た夢について詳しくお話を。

僕が見た内容は織田信長がこれから数年後に起こす戦にて藤吉郎様が殿(しんがり)を務めます。そこで一人奮闘している時が生まれます。そのときに圧倒されてというのが僕が見たものです」


「なるほど。それはきっと金ケ崎の退き口ですね」

「知っているのですか?」

「ええ。信長様がなさる戦の中でも大きいものの一つですね。秀……夫の出世にも大きく響く戦だと私は認識していました」

「おねね様は時代の流れを知っている、でしたか。それは具体的にどういう能力なのですか」





おっとー。前回適当に、真実と違わない程度に話したことを突っ込まれてしまった。

推し武将なので是非全部話してしまいたい気持ちになるけど、まだやめておいた方がいい気がする。


なんて言えばいいだろう、と首を捻る。

すると、半兵衛が手を差し伸べるかのように自分の能力について説明をする。




「僕の未来視は意図的に見ることも可能ですが、突然前触れなく夢に見ることが常です。意図的に未来視する場合は道具がいるため、あまり自ら視ることは少ないですね」

「ほう。私の場合はもう、一度その歴史が終わっている、という感じですね。別世界でそれが起きてそれを知っている、といいますか。なので、もしここで起きていることに変化が現れたら私の力は無効になってしまうかもしれないものです」

「なるほど。まるで、未来からやってきたかのような感じでしょうか?」





ううーん、半兵衛さん鋭いですね。もうそれが答えなんですよね。

でも私自身はそうなわけだから間違ってはいない。むしろそれで頷いていいんじゃないか?

代わりにこの体に実は魂が二つあること、ねねさま自身の能力、弟も転生というか似たような感じでいるということは伏せておけば。





「そうですね」

「では、おねね様はやり直しに来たという事でしょうか? その一度辿った歴史を変えるため」

「そう……ですね。まだ詳細は話せないのですが」





聞かれる前に先にそれを伝えておく。


なんといったって、私自身まだ誰を救わなくてはいけないのか分かっていない。


不確定のまま話せば結局ボロが出てしまいかねないので。




「ーーまだ、信用が得られていないということでしょうかね」

「そ、そんなえことは」

「いえ、おねね様。例え、夫が信用しているからと心底信用することは決してよくはないです。一人くらい疑う人がいた方がいいのです。そういう意味ではおねね様は賢い女人ですね。好感がもてます」

「半兵衛殿……」

「それでこそ、僕の相棒にふさわしい」

「え? 相棒?」

「はい!」




元気よくいい笑顔で私の疑問に返事をする半兵衛。


すると静かに立ち上がって、私の目と鼻の先まで近づき、顔を寄せる。


や、やめてください。その麗しい顔面が目の前にあるとなんでも「オッケー!」て言ってしまいそうになる。





「能力者というものは、僕とあなたと既に二人いることからもわかるように他にもいます。そして能力者同士はなんとなく分かります。ですが、僕はその誰とも組むつもりはなかった」

「ではなぜ私を?」

「おねね様は未だに僕を信用しきれていない。どれだけ口先で褒め称える言葉が出ても本心では疑心が晴れない。そしてそれは、藤吉郎様にもだ。いや、藤吉郎様は信用というより少し距離があるのでしょうか。恋愛結婚だと伺っていますので少々変ですよね。違いますか?」





前世での恋愛経験皆無だったんですから距離間掴めないのは勘弁してほしい。

でも好感ないわけではなくて、ただただ少女漫画のような甘いものではないだけで。

オタク気質は抜けないのでそれは見逃してほしい。


一度しか半兵衛とは会っていなかったのに、なぜそんなに人を見抜けるのか。

これが、軍師という生き物なのか。


初めて、といっても実際会って話しているのはこれで二度目なのでその言葉を使うのも不適切な気がするが、初めて恐ろしいと感じた。




「そんなわけで、ぜひ僕と組みましょう!」





ニコッと笑い、それまでの迫るような雰囲気を振り払って誘い(?)をかけてくる。





「半兵衛殿が良いのであれば私はぜひ。協力者が増えるのは心強いです」

「それは良かった! 僕としても運命を変える手札が一枚でも多いと助かります」

「そういえば、どうやって寿命を削って未来を変えるのですか?」





そう聞くと半兵衛殿は目をパチパチさせて、後ろに束ねてある髪を前に梳いて流す。




「これです」

「髪? そういえば結構長いですね」

「そうです。この髪はいざという時のために伸ばしているのです。これを変えたい未来に見合った長さに切ってまとめて刀に纏うと、運命を切って変える、というんですかね? そうやって変えます」

「ほおおおおお! すごい!」

「いざとなったらそれで変えますがそうなる前に変えたい。協力願えますか?」

「ええ、もちろん」




正直その光景見てみたいなどとちょっと思ってしまったことは内緒である。













ーーしかし私は実際の戦で、この時、こんなことを考えてしまったことを激しく後悔することになる。








読んでいただきありがとうございます。

ブクマ、ptよろしくおねがいします。


次回は金ケ崎撤退戦に至るまでの経緯を書けたらなと思います!


新タイトルも少々お待ちください!



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