ある朝軽いノリで殺されました
いつもの朝、今日も朝食を食べるような気分にはなれない、何年も続いてる出勤前の憂鬱な時間、特に月曜日は死にたい衝動に襲われる。
コーヒーを飲みながらタバコに火をつける、テレビを観るといつもの天気予報の時間だ。
「あ〜そろそろ出ないとな、月曜日の朝って本当に死にたくなるんだよね。」
『良かったよ〜、やっと見つけられたよ。』
へ?なんか声が聞こえたような?
仕事に行きたくなさすぎて幻聴が聞こえ始めたか?
『幻聴じゃありませんよ〜、いきなりなんですけど私と死んでもらえませんか?』
部屋の窓をみてみると外からセーラー服を着た女の子が笑顔で俺に話しかけていた、これはアレか?デリバリー的なお店のお姉さんか?
『もしもーし、一緒に死んでもらえませんか?』
なんかヤバイ感じの子だ、というかここマンションの8階だぞ?わかった夢だこれ。
『もう時間ないんでOKって事でいいですね?エイっ☆』
そう言うと女の子は壁をすり抜けて部屋の中に入って来た。
呆然とする俺を尻目に部屋を物色し始める女の子、何がなんだか混乱して眺めているとキッチンの前でこちらを見てペコリと頭を下げた。
『本当〜に良かったタイムアップ直前で見つけられて良かったです、これはもう偶然じゃないですよね?運命です運命!色々急です申し訳ないんですが詳しくはあっちに着いたら説明しますね、それではまた後で〜』
言い終わると女の子はコンロのガス管を抜いた。
「え?」
それが俺の27年の人生最後の言葉だった。