落選通知 悲しみのその先に
立ち直れ、私。
『残念ながら席のご用意ができませんでした』
こんなにもあなたのことが好きなのに
ずっとあなたを追いかけてきたのに
シリアルナンバーのためにシングル買った
独自の分析で会場ごとの当選確率を割り出した
最初から決めていた 今回でサヨナラ
周りと年代が違いすぎる 私は場違いで滑稽な存在
『残念ながら席のご用意ができませんでした』
こんなにもあなたの声が好きなのに
ずっとあなたを見つめ続けてきたのに
予感はしてた オフィシャルサイトの先行抽選もアウト
まだあるワンチャン 一般抽選
でもきっと当たらない ネットでつぶやかれる高倍率にひるむ
そしてくじ運の悪さ 闇のスパイラルにはまり込む思考
『残念ながら席のご用意ができませんでした』
こんなにもあなたの歌が好きなのに
たぶん私は ずっとあなたが好きなのに
追い詰められた気持ち かなわぬ願い
届かぬ想い 捨てきれぬ希望
押さえた早割の航空券 ホテルの予約
口にしてはならぬと知りながら 嗚呼なつかしやチケキャン
ジムではじめた体幹トレーニング
あなたに会える日までに体を作るため
立ち続けるスタンディング 揺れる狂信者の波 スーフィズム
私もその一人となって あなたの眺める海をつくりたい
はじまりは四年前の冬 娘の付き添いで行った
ライブハウス ワンドリンク ドライアイスの煙
ロック全盛期が私の時代 違う何かが心を揺さぶる
近い距離のあなたに 届きそうで手を伸ばしてみた
いつからか大きなコンサートホール
あなたはもう手の届くはずのない 高く遠い一等星
寂しさを せつなさを 歓声でくるみ込み
せめて同じ空間にいたい あのころの私がまだいた
『残念ながら席のご用意ができませんでした』
私の涙が凍りつき プリズムとなる前に
私の『脊椎が 蛋白石に』変わる前に
もう一度 あなたに会いたい
ラスチャンは公式トレード
※『』内はわたしの言葉ではありません。
やっぱり、引きますよね。(^_^;)