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正しい聖女さまのつくりかた  作者: みるくてぃー
第0章
8/81

7話 入学式前夜

序章最終話です。

ブックマークをしていただいている方がいてすごく嬉しいです!

ありがとうございます!

「えへへ、どうぉ?」

「もう何度も見たわよ。」

明日から着ていく制服が嬉しくて、毎日寝衣に着替える前に、着てみるのが最近の日課なんです。


「でもこの制服かわいいでしょ?」

そう言ってクルっとミリィの前で回ってみせると、フワッとスカートのフレアが広がるんです!この感じがすごく可愛いんですよ!


「まぁ、アリスが着るから可愛いけど、その制服侍女の仕事着からエプロンとカチューシャをとっただけだよね?色も濃紺だし、ちょっと地味じゃない?」

「この地味な感じがいいんだよぉ!平凡な私が着てもそれなりに見えるから!」

ここ重要です!華やかさがない私にはこの地味さがピッタリなんです!


「私は、やっぱりドレスを着ているアリスの方がいいけど。」

「えぇ〜、私にドレスは似合わないよぉ〜、それに高いし!(ここも重要!)」

私が普段着ているのは、可愛く刺繍やフリルがデザインされたワンピースタイプが多いんです、でもダンスの練習や、貴族のお嬢様方とお茶会をする時はちょっと豪華なドレスを着るんです。

お母様が言うには「立派な侍女になるにはダンス練習やご令嬢様とのお茶会は必須」らしいのです。


これらの衣装のお金はというと、お父さん達が残して下さってた貯金と、住んでいたお家を売ったお金を、お母様が私名義で管理してくださっているんです。

もちろん明日から通う学校の学費も同様です。なので贅沢はできないんです!


「まぁ、アリスが気に入ってるならいいけど、どうせなら私と同じ制服のほうがよかったなぁ。」

ミリィも明日から貴族様やお金持ちの商人さん、資産家さんのご子息様達が通う「ヴィクトリア王立学園」に入学する事になっているんです。


レガリアでは12歳から学校に通う事が一般的なんですが、学種によって学ぶ年数が異なっていています。

ミリィが通う王立学園は4年制に対し、私が通う「スチュワード王立専門学園」は2年制になっています。

職種に偏った専門知識と、一般知識全般では必要な学ぶ時間が違うみたいです。


「平民の私がそんなご令嬢様や、お金持ちさんが通う学校に行けるわけないでしょ。制服は可愛いけど。」

ミリィの制服はサイズオーダー製で、見た目はシンプルながらも各所に施された刺繍やリボンが可愛らしくデザインされているんです!


「アリスも貴族みたいなもんじゃない・・・(ボソッ)」

「ん?なんて言ったの?」

「アリスが可愛いって言ったの!」

「なっ、何で急に!ミリィの方が可愛いよ!」


「はいはい、そろそろお休みになる時間ですよ。」

エレノアさんと侍女さん達がそう言って寝床を整えてくれます。


「アリスさま・・んっん、アリスも手伝いますから寝衣に着替えてください。」

「はぁ〜い。」

侍女さんが用意してくださった、フリルのついた可愛い寝衣に着替えている隣で、別の侍女さんが脱いだばかりの制服をハンガーにかけ、シワを伸ばして下さっています。お手間をとらせてすみません。


「さぁ、おやすみください、明日は入学式なんですから。」

私たちがベットに入ったのを見て、天蓋のレースカーテンを閉じてくれます。


「ミリィは明日午後からなんだよね、入学式。」

「そうよ、だから午前にアリスの方に行って、午後から私の方にも出れるって母様が喜んでたかから。」

「まぁ学校隣だしね」

ミリィの通う学校と私の通う学校は唯一王国が管理している学園なんです、その為同じ敷地内に学園があり、合同の授業や催しがあるそうなんです。

まぁ、校門も別だし、敷地面積も全然違うんですが・・・って!!!!

「あぁぁぁっ!!!!!!」


「どうしたの!?」

「「「「どうされましたか!?」」」」」

私が急に大きな声を出してしまった為、部屋の片付けをされていた侍女さんたちが、慌ててベットの方にあつまってきちゃいました。・・・ごめんなさい!ってそれどころじゃない!

「お母様が来る事忘れてた!!」


「あぁ、やっぱり忘れてた?」

私の入学式にお母様が来るの、止めるの忘れてたよぉ〜、って!!

「ミリィ知ってたの!?」

「そうじゃないかなぁとは思ってたケド。」

なんですとぉ!

「なんで教えてくれなかったのよぉ〜〜。」

「だって、その方が面白いじゃない?」

意地悪が成功したような笑顔で言ってきます。うぅ、ひどいよミリィ〜。


くすくす。

侍女さんたちが背中を向けて笑うのを我慢している姿が見えるんですが、私はそれどころじゃない!

「王妃様なら大丈夫だと思いますよ。」

エレノアが笑を我慢しながらそう言ってくれます。


「大丈夫って?」

「明日、朝食の時に伺われたらよろしいかと思います。さぁ、今日はもう遅いですからお休みください。」

「うぅ、わかりました・・・。」

「それではおやすみなさいませ。」

「「「「おやすみなさいませ。」」」」


「「おやすみなさい。」」

大丈夫って何が大丈夫なんだろう・・・。


私、立派な侍女になれるんだろうか・・・。


次話は序章に登場したキャラ紹介を入れ

いよいよ本編の学園生活入ります!

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