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正しい聖女さまのつくりかた  作者: みるくてぃー
第1章
28/81

17話 ドレスと音楽隊

ブックマークありがとうございます!

「えっ!?なんで私のドレスがあるんですか?」

エレノアさんが私のドレスを持ってこられたんですが、そもそも今日、着る予定なかったよね!


「こんな事もあろうかと、王妃様とティアラ様が『必ず』持っていくようにと言われましたので。」

こんな事ってなに!しかも『必ず』ってお母様もお姉様も何を想定されてたんですか!


「さすが、王妃様とティアラ様ですわ。リア、アリスさんの着替えを手伝ってあげて。」

「かしこまりました。」

エスターニア様が私の着替えのお手伝いをリリアナさんに頼んでくださいます。


「あなた達も手伝ってあげて。」

「「「かしこまりました。」」」

役員様のお一人が、お手伝いをされていた侍女さんにも頼んでくださいます。


「アリス、隣の部屋を使うといい、エレノア助かったよ。君はミリィの方へもどってくれ。」

「かしこまりました。」


私と侍女さん達は隣の部屋へ、エレノアさんはミリィの方へ戻って行きました。

そういえば、エレノアさんがいるって事はココリナちゃんは復活したってことだよね?




「アリス様どうでしょうか?」

「あのぉ〜リリアナさん、その『様』ってのは要らないよ?」

「ふふふ、今はご令嬢様でございますから、諦めてください。」

「うぅ〜。」

リリアナさん達にドレスを着せていただきながら、急いで準備をしていきます。


着替えが終わり、お飾りを付けていただきながら、メイクをしていただいている途中、お手伝いをしていただいている侍女さんが、

「あの、気になっていたんですがアリスさんのドレス、アトリエ・ジュリアンのオーダーメイドではありませんの?」

アトリエ・ジュリアンとは王都で誰もが知る、一番有名で最高級のドレスを取り扱う洋服店なんです。


もともとオーナーが一人小さなお店で、衣装づくりをされていたんですが、当時公爵令嬢だったお母様がオーナーの作るドレスを気に入られ、そのドレスを着たお母様に当時王子だったお父様が一目ぼれをしたことから有名になり、今では王都の一有名ブランドまでなったそうです。

今では若いご令嬢中心に「王子様のハートを射止めるドレス」として人気沸騰中なんです。


「はい、そうですが・・、このドレスはミリィとお揃いで作っていただいたので・・。」

お父様もジュリアンのドレスを気に入られていて、以前ミリィとお揃いドレスを作っていただいたんです。

私のは薄いブルーに対し、ミリィは赤色のドレスなんです。


「ミリィさん?」

「あっ、はい・・・。」

「・・もしかしてミリアリア王女様の事ではございませんの?」

「「えっ!?」」

「あっ、ごめんなさい、先ほどエリクシール王子様と親しげにお話をされていたので。」


あぁ、バレてる・・・、なんと言ってごまかそうかと思っていると

「アリス様はエリクシール様の妹さんなんですよ。」

リリアナさんがさらっとばらしちゃいました。


「ごめんなさいアリス様、ですが皆さん優秀なスチュウワートの先輩方ですから大丈夫ですわ。それに逆に隠すと余計な噂が立ってしまいますから。」

リリアナさんの言う事もごもっともです。どうせ今回の社交界でいろいろ噂が話がでてくると思うけれど。


「あの〜、確かに私エリク様をお兄様と及びしていますが、本当の妹というわけではなくて・・、ただお世話になっているだけなので、できればあまり知られたくないので、秘密にしていただけると助かるのですが・・・。」

お手伝いをしていただいている侍女さんに、とりあえず口止めをお願いしました。


「いろいろお伺いしたい事はありますが、とりあえず誰にも申し上げませんから、安心してください。」

そう言って他の方々も頷いてくださっています。

「そうだわ、今度みなさんでお昼をご一緒しませんか?今日のお疲れ会を含めて、アリス様の事をゆ〜〜〜っくりお伺いしたいですしね。」

「それいいですわね、こんなおもしろ、んっうん、興味のあるお話は見逃せませんしね。」

「「「いいですわね。ふふふ」」」

まって、いま面白そうとか言わなかった?




さすがスチュワートの先輩方とリリアナさんです、私の支度は思っていた以上に早く仕上がりましたよ。

精神的に疲れきっていますが・・・。


支度が一通りでき会議室に戻り、エスターニア様や生徒会役員様に、侍女さんをお借りしたお礼を申し上げました。

「アリスさんにお似合いのドレスですね。」

「ありがとうございます。」

エスターニア様が笑顔でドレスを褒めてくださいます。


「それじゃ悪いがアリス、ミツバについて行ってくれ。」


「アリスさん、音楽隊の長をしておりますミツバと申します。よろしくおねがいしますね。」

「はい、よろしくお願いします。」

ミツバさんと簡単な挨拶をして会議室をあとにします。


「アリスさん、急なお願いをしてごめんなさいね、メンバーには出来るだけフォローするように言っているから。」

「はい、よろしくお願いします。」

生徒会棟の隣が庭園なのですぐに現場に到着すると、すでに他の音楽隊の皆さんが音の試し出しをされておられます。


「はい、準備の途中悪いけど紹介するわね」

ミツバさんがパンッパンッと手を叩いて皆さんに私を紹介してくださいます。


「アリスと申します。皆様にご迷惑をお掛けしないようがんばりますので、よろしくお願い致します。」


「たすかるよ。」

「急にごめんね。」

「よろしく!」

皆さん優しそうな方みたいです。


「それじゃアリスさんこれが楽譜になるんだけど、この番号順に曲を進めていくから、12番まで行ったら1番に戻るって感じでお願い。」

「はい、わかりました。」

「リンダが到着したら、代わってもらうようにするからそれまで頑張ってね。」


「じゃ、練習で一曲目から軽く通してみましょう。」

ミツバさんが前に立ち指揮棒を握られています。

ミツバさんは指揮者さんなんですね。


さて、お兄様に恥はかかせられませんからね、リンダさんが到着するまでがんばりましょう。

そういえばココリナちゃんだいじょうぶかなぁ〜。

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