表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正しい聖女さまのつくりかた  作者: みるくてぃー
第1章
16/81

6話 お兄様は生徒会長!?

ステージにお父様が登場したり、悪役令嬢様と遭遇したり、お友達ができたりとなかなか濃い入学式を終え、なんとか無事にお家(お城)へ帰って来ることができました。


「ん〜〜〜、やっぱりお家が一番落ち着けるね〜。ふわぁ〜」

そう言いながら大きく背伸びをしていたら思わず欠伸がでちゃいました。

「アリスさん、レディなんですから、はしたないですよ。」

侍女のエレノアさんが着替えの準備をしながら注意してこられます。ちょっと油断しちゃいました。

「ごめんなさい。」


隣では別の侍女さんがお茶の準備を進めてくださっています、待たしてしまうと申し訳ないですね、早く着替えましょう。


「ねぇ、ミリィの入学式にもお父様って来られたの?」

着替え終えソファーに座ると、同じく着替え終えたミリィが私の隣に座ってきます。


「来られたよ。挨拶が終わったらすぐに母様と一緒に帰られたけど。」

「騒ぎにならなかった?」

スチュワートの方に現れた時は大変な騒ぎになっていたから。

「ん〜、まぁすこし騒ついていたけれど、すでに来賓席にお母様がおられたしね、それに王女の私が入学することも分かってたんだから。」

「あぁ、それもそうか。」


「それより、さっき話をしていたなんとか男爵の娘って、大丈夫?」

「たしかクリスタータ男爵家の三女って言ってたと思うけど。」

「アリスの話を聞いてるとちょっと心配だよ。甘やかされてワガママに育つと手がつけられないから。」


「あら、昔の誰かさんみたいね。」

「ぶっ!」

「お姉様いつの間に?」

いつの間に部屋へ入って来られたか、ティアお姉様が笑顔で立っておられました。

あれ?ノックの音、聞いてないよね?


「もう、急に現れないでくださいよ。」

ミリィが口元をハンカチで拭いながらお姉様に抗議しています。

「うふふ、ちょっと脅かそうと思って。」

時々いきない現れては、私たちを脅かすのを楽しんでおられるんですよ。しかも徐々に気配の消し方が上手くなっておられるし。


「それで何のお話しをしていたの?」

お姉様が私たちに尋ねながら向かいのソファーに座られます。


「アリスのクラスになんとか男爵「クリスタータ男爵様だよ」その男爵の娘がいるらしいのですが、なぜかアリスを目の敵にしているそうなんです。」

「あらあら。」

「でも、今日は私が失礼な言い方をしたのがいけなかった訳だし、それに根は悪い方ではないと思うんですけれど。」

多分ミリィが言うようにちょっとワガママなだけなんだと。


「そうね。これからもまだ何か言ってくるようなら、考えないといけないけれど、今日初めて会ったばかりなんでしょ?それじゃ、しばらく様子をみるしかないわねぇ。」

「わかりました、あとお父様達には内緒にしておいてくださいね。」

お父様達の耳に入って、直接男爵様に何か注意するような事になれば申し訳ないですから。

「ふふ、わかったわ、でももし何かあったらすぐにエリクに相談しなさい。今期から生徒会長をしているはずだから。」


お兄様はヴィクトリアに通われていて、今年から4年生になられたんですが・・・。

「お兄様は生徒会長をされているんですか?」

「知らなかった?」

横からミリィが私の質問に答えてくれるんだけど、知らなかったのは私だけ?

「うん」


「ヴィクトリア生徒会長はスチュワートも兼任することになっているから、力になってくれるわよ。」

「はい、ありがとうございます。何かあればお兄様に相談してみますね。」

お兄様が近くにいてくれると思うと、なんだか心強く思えちゃいます。




翌朝、私たちは馬車に揺られながら学園へと向かっています。


「お兄様は生徒会長をされておられるんですね。私、知りませんでした。」

「んっ?あぁ、生徒会長って言っても、たいした事はしていないから。」

「私だけしりませんでした。」

重要な事なので2度いいました!


「何拗ねてるよ。私も別に兄様から聞いた訳じゃないんだから。」

「でもミリィは知ってたじゃない。」ぷんぷん

「ごめんごめん、別に言うような事でもなかったからさ。」

と、ぽんぽんとお兄様が私の頭を軽く叩いてきます。

「うぅ・・。」


「もう、イジイジしない!」ぷにゅ〜

やさしくですがミリィが私のほっぺを両手で摘んで左右に引っ張ってきます。

「みりぃ、いたいおぉ〜。」


私たちのやりとりを笑いながら見ていたお兄様が

「アリスも何か困った事があれば生徒会館にくればいいよ、放課後と昼休みなら俺か生徒会の誰かが居てるから。」

生徒会館は両学園のちょうど間ぐらいに立っている建物で、生徒会のメンバーさん達が学校行事などを決めたり、会議なんかをされる場所なんだそうです。

昨日の校内説明で伺いました。


「は〜い。その時はよろしくおねがいします。」

お姉様からも言われていますから、何かあれば頼らせていただきます。


3人でお話していると、どうやら学園に到着したようです。

私だけスチュワートの校門前で降ろしていただき、ミリィとお兄様はすこし離れたヴィクトリアの校門の方へ去っていきます。

あっ、今日の御者さんはさすがに騎士団長様ではありませんでした。


さて、本日入学2日目、今日も平穏にすごしたい所です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ