試験前日のお勉強会
ため込んでた分を全投下します
試験週間に入ってあっという間に試験前日まで時が経った。レヴィとリィンとの勉強会は毎日の様に行われ、少しづつだが点数が伸びていった。このペースで行けばギリギリ100位辺りに届くだろう。あとはあの二人が試験終了まで培ってきた知識を忘れなければいいのだが。因みに今日は日曜日ということもあり、朝から俺の家で勉強会を開いている。
「とりあえず、対策って程じゃないが、現国に関しては全3作品の作者のフルネームを書けるようにする事と聞かれてる問題の文章付近に答えがあるって事を忘れなけりゃ何とかなる。数学は、まぁ、あれだ。あれほど数をこなしてきたんだ、しっかり考えれば解ける。古典も厄介だけど今回の出題は二作品だけ。それを暗記しろ」
俺は二人にそう説明したあと、自分の勉強を始める。リィンとレヴィも問題集を解き始める。最初の頃は頭を抱えたりしたものだが、二人とも、相当【華薇の拷問スペシャル】を食らいたくないらしい。というか恐れて勉強を頑張ってもらわないと困る。2人が100位番台を取らなければ【華薇のスペシャル拷問セット】を俺が食らう羽目になる。それだけは嫌だ。噂で【スペシャル拷問セット】を食らった問題児が次の日から真面目君になっていたと史郎先輩から聞いた。人格を変えるほどの拷問だと言うことは、絶対にヤバいに決まってる。だから、何としても避けたい。
「・・・」
黙々と勉強を続けるレヴィとリィン。レヴィに関しては解き方やポイントを教えれば飲み込みが早いので心配はないが、リィンに関しては時々教えた事が頭から抜けてる時があるため、少々心配ではある。
「・・・うーん」
数学の問題を解いていたリィンが頭を抱えて唸る。どうやら分からない問題に直面したらしい。どれどれ、と問題を見ようとしたら殴られた。とても理不尽である。俺は頬を擦りながら、
「おまっ…教えてやろうとしたのに殴るのはないだろ」
声をかける。それに対し、リィンは、
「・・・うっさい」
そっぽを向いてそう返してきた。え?ちょっとどういう事?なんで俺が悪いみたいになってんの?え?え?
「よく分かんねえけど、解けない問題がある時は声かけろよ」
「・・・ん」
俺はそう一言声をかけたあと、再び勉強に戻る。それから数時間後。時計の針は12時を指していた。そう、昼食の時間である。
「買い出しに行ってくるけど、食いたいもんあるか?」
勉強を1度休めて、財布と買い物袋を手にリィンとレヴィに尋ねる。
「んー、サラダとカップ麺でいいわ」
「我は肉が食べたい!特にステーキ食べたい!」
「リィンはサラダとカップ麺。レヴィはステーキだが金銭的に無理なのでカルビ弁当な」
俺は二人の注文をメモに書く。こういう時に雫がいなくて心底よかったと俺は思--
「私は、唐揚げと焼きそばとおにぎりとケー君お手製オムライス食べたい!」
何故かここには居ないはずの雫の声がした。幻聴だろうと思いたいが悲しいかな…。
「お兄~、お腹すいた。って、雫ねぇ、もう来てたんだ」
空腹を訴えに来た我が妹が雫の存在を認識しているのだ。となれば幻聴なんて有り得ない。俺は大きくため息をついたあと、
「唐揚げと焼きそばとおにぎりとお手製オムライスね…。妹華は何食べたいんだ?」
肩を落としながら尋ねる。それに対し、
「私も仕方ないからお兄お手製オムライスでいい。だから早く帰ってきてね」
「・・・珍しくどうした?お前がそんなこと言うなんて…うぅ…お兄ちゃん感涙だよ」
妹華の『早く帰ってきてね』発言に感涙する俺。普段なら、そんなこと言わないのに。え?何?これがデレですか?ツンデレのデレの部分ですか??
「--んっ!? い、いいから早く行け!バカお兄!!」
自分の発言が恥ずかしくなったらしい妹華が感涙する俺を蹴って廊下に突き飛ばしてきた。だけどお兄ちゃんは痛みよりも感涙の方が強い。うれじいよおおおお。その時、そんな俺にゴミを見るような視線が当てられていることに気づく。その視線はリィンからのもの。
「あのさぁ・・・キモイから早く行ってくれない?」
「ッス---……行ってきます」
相変わらずの毒攻撃に俺は冷静になり、買い出しに出ていった。




