プロローグ
田舎は素晴らしい、
自然豊かで人情も豊か、
不便だけど暮らしやすい。
モノにあふれた生活からリフレッシュするには田舎で過ごすのが一番……各種メディアによる田舎礼賛の番組は多い。。
事実テレビで見かける田舎のおじいちゃん、おばあちゃんはやさしそうで親切そうでいい人に見えます。しかし果たしてそれは本当の姿でしょうか。
やさしそうな顔をしたおじいちゃん、おばあちゃんがタレントを迎えて手作りの料理やモノを見せたりします。観光地ではこれでもか、とばかり人情の厚さを描きます。
田舎の人間関係の複雑さや煩雑さは放映しません。都会から来たよそもの、そして入り人、流れモノ、特に金持ちそうな人、高学歴な人にはねたみそねみなどの負の感情が地域単位で噴出しているはずなのに。
短時間だけの取材ではわからないし、何より視聴者に楽しく見てもらうことが大事だからこれはこれで良いのでしょう。
大自然に恵まれた環境の中で人情味厚い田舎の住民と仲良く暮らせるものでしょうか。
おりしも都会からUターンして田舎暮らしを始めた人たち、開いた農耕地を若い人に開放して田舎定住を勧誘する人たち。果たしてそのもくろみどおり田舎暮らしをはじめた人のうち、何人が生き残っているでしょうか……。