第8回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(8) 相良 凌
2 美園 初の闇探偵業(7)
三田沢が、会計を済ませ、西園寺と共に店を出る間際、
「ヘイ! サンキューっ!」
との、堀内の叫び声が聞こえた。
西園寺は、振り向き、
「美味しかったです!」
と、返した。
西園寺と三田沢は、大衆中華料理屋〔堀内軒〕を辞去すると、並んで、道を歩き出した。
西園寺は、途中で、三田沢と別れると、自分の事務所に帰った。
西園寺は、自分の事務所の所長席に腰掛け、長田みやびの名刺の写ったデジカメの画面を見ながら、卓上電話の受話器を取り、ダイヤルした。
「はい、もしもし、大政建設、総務課長の長田ですが・・・」
品のある、女の声が、受話器から聞こえた。すかさず、西園寺が応じる。
「孝道正賢さんの事で、お会いしたいのですが。お時間頂けませんか?」
「あなたの、お名前を教えて頂けませんか?」
「西園寺です。孝道正賢さんさんが、いなくなったので、彼の同僚の記者に頼まれて、探しています。協力よろしくお願いします!」
長田は、孝道が行方不明になって事で、変な疑いをかけられるのは、避けたいと思ったのだろう。それに、西園寺の言葉遣いが、素直なので、西園寺に会ってやってもよいとの考えが、長田の頭をよぎった。
長田が、会う場所と日時を西園寺に提案する。
「分かりました。明日の昼、12時に、帝国電気本社近くのジャズ喫茶〔マイルストーン〕で、どうでしょうか?」
ジャズ喫茶〔マイルストーン〕は、西園寺に、とって、思い出深い、喫茶店だ。西園寺は、喜びの声をあげる。
「会って頂けるのですね! 明日の昼、12時に帝国電気本社近くのジャズ喫茶の〔マイルストーン〕ですね?」
「はい!」
「分かりました。よろしくお願いします!」
「では・・・」
と、長田の声が、受話器から聞こえた後、電話は、切れた。
探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)