第1回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(1) 相良 凌
1 美園 初めての依頼(1)
「一般的な探偵業務は、お受けできません・・・」
西園寺が言った。
「実は、これは、報道関連の依頼です・・・」
男性が、言うと、西園寺は、
「報道の用に供する為の調査依頼ですか?」
と、確認する。
「その通りです。依頼は、行方不明になった、同僚のジャーナリスト孝道正賢を、探して欲しい。彼は、きっと何かの陰謀に・・・。ですから、一般の探偵には、手に余ります・・・」
と、男性は、孝道の写真を、西園寺に差し出し、彼女に懇願するかのように見つめて言った。
今、西園寺と話している男性は、彼女と正対するように、ソファーに座っている。彼らが、今いるのは、路地裏に在って、窓がついている、狭い西園寺の事務所だ。 この事務所には、今、二人だけである。
西園寺が、応じる。
「分かりました。あなたは、この行方不明事件を取材なされている・・・。その調査を、私に依頼した。と言う事でしょうか?」
「その通りです」
「あなたの、お名前は?」
と、西園寺が言うと、男性は、名刺を出し、
「〔週刊金曜日〕のフリー記者、三田沢貴継です。」
〔週刊金曜日〕は、大手出版社の〔猥談社〕が発行する写真週刊誌だ。
西園寺は、彼の名刺を受け取ると、三田沢の面前に契約書を差し出して、
「では、報道の用に供する目的で、調査を依頼されるってことで・・・。報酬は、着手金と、成功報酬または、調査費がありますが・・・着手金は、依頼が完遂できなくてもお返しできません。成功報酬又は、調査費は、依頼を完遂後に、お支払いいただくものです・・・。」
「そんなに私は、金を持ってません・・・。着手金100万円、成功報酬100万円で、お引き受け願いませんか?」
新人の闇探偵にしては、高額な依頼である。
「分かりました・・・お引き受けしましょう・・・」
と西園寺は、応じた。
探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)