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おとぎばなし ― 蟲 共に 還りし あの ―  作者: ぽすしち
ヒトさがし

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92/193

※※ ― 名をきく ―

 流れる景色。ひろがる田畑。


 きれいな里についた。


 折よくこどもたちが田んぼのあぜで遊んでいる。


 そばによって、近くの稲の穂にとまって様子をのぞく。

 中のひとりがトンボに気づき、じっと見つめてきた。




     おお、なんともいえぬ輝きの眼



 嬉しそうに笑ったこどもが小さな手をのばしてくる。

 逃げる気もなくじっとしていれば、指先がふれた。



 とたん



     おおおお、なんだ?これは?



 心地よく清いものが流れ込んでくる。


 トンボになっているはずなのに、頭と身体が『力』にみちあふれ、どうにもたまらなくなって、―――



     「さわるなっ!!」


 ばしゅん、と音がしたときには、トンボのからだは、稲といっしょに斬りとばされていた。



 傾いた景色の中に驚く子どもの顔と、睨んでくる男の顔。


 うすまる意識の中で聞こえたのは、怒った男の声だった。



「 泣くな、男だろう?シュンカ。 あれは、 さわっちゃいけない蟲 なんだ 」




      ・・・そうか、・・・シュンカと・・いうのか・・・









     ――― ※※※ ―――




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