表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとぎばなし ― 蟲 共に 還りし あの ―  作者: ぽすしち
ネズミとり

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/193

ねずみとり



「見ればわかろう。『ねずみ』とりだ」


 ドウアンに睨まれた修行僧は、泣き出しそうな顔で口を、あくあくと動かし、目でスザクに助けを求めた。



 それが届かないとわかると、後から出てきたコウアンに目をむける。



「おう、おう。声が出なくて苦しいか? ああ、体のしびれはじきになくなるわ。それがおさまったころに聞こうかのお。 ―― だが、おい、こぞう、 おまえギョウトクの従者として、『タイガンコウ』にいっしょに籠もってるんじゃねえのか? なんでここに、おまえがいる?」


 元々低い声をさらに低め、普段とは違う言葉遣いでたずねるコウアンを見上げていた修行僧の目がくるりと白くなり、もたげた首も力をなくし地についた。





「 おまえが修行僧を本気で睨めば、気など保っておられんだろ」

 

 あきれた声をだすドウアンが片手をあげれば、どこに潜んでいたのか、幾人もの従者が現れた。



 気を失った修行僧を本堂に連れてゆくよう指示し、『気』がおかしな具合に膨張したコウアンの肩をたたく。



 そこでようやく、ミツぼうの周りにはられた『術』もとけ、スザクは足をすすめた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ