かえれるところ
ここで終わりです。
不快な場面や表現も多かったとおもいますが、目をとめてくださり、ありがとうございました!
「 『助けてくれ』って言葉を知らなかったのか、・・・それともほんとうに、シュンカと《ショウトク》がいっしょに遊べば、どうにかなると思ってたのかは、わかんねえが、・・・『アソボウ』としか、言えなかったんだろうな」
トクジやテングが聞いた『アソボー』も、実際には、『タスケテ』だったのかもしれない。
ぐずぐずと音がして目をむけると、コウドが信じられないほどのいきおいで涙を流し、震えている。
なんだかわからないが、己のうかつさを悔いるようなことを口にしだしたので、面倒になったトクジは、他の男衆を大声で呼びあつめ、そのままにぎやかな酒盛りをはじめた。
男たちの馬鹿げた騒ぎ声で満たされた部屋の縁側の隅に、真っ先に酔いつぶれたコウドを転がす。
ふいに、りりり、とムシが鳴く。
しばらく耳をすまし、続く『声』がないのを確認して言った。
「 ―― あとはもう、寒くなる一方だ。 おめえも早く、かえれるところに、戻っとけよ」
ああ
ならば
また
―――― あの景色の ある場所に
おつきあいくださった方、目をとめてくださったかた、ありがとうございました!
ちょっとだけ、時期があう話だったかもしれません。。。そこだけよかったと思いました。。。




