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おとぎばなし ― 蟲 共に 還りし あの ―  作者: ぽすしち
ムシのしらせ

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18/193

これで決まり

申し訳ございません。トクジとコウセンの《やりあい》については、『オニのはなし』のほうを、ひろい読みしてください・・・。 (あの場面が書きたくてしかたなかったので、『おとぎばなしまえ』をむりやりつっこみました。。。)


 とおした部屋で、丁寧な礼を受け、貸した着物を返してもらう間、トクジは、この数日ずっと考えていたことを口にしてみた。



   「おめえ、おれのところに通わねえか?」



 そのとき、障子のむこうで盗み聞きしている《男衆おとこしゅ》が、とんきょうな声をあげ、うるせえ!と一喝したトクジは先を続けた。



「騒ぎのときに見ていたが、経をすこしは使えるようだな?スザクに教わったか?」


「はい。―― でも、見よう見まねをしているだけですので、まだまだです」


「だろうなあ。 なにしろあいつは、口で人にものを教えるとか考えねえやつだ。 ―― だから、おれが教えてやる」


「ほ、ほんとですか?」


「ああ。それと、さっきの体術はよかったが、誰に教わった? 四の宮の、おっかねえ男か?」


「あ、コウセンさまです。でも、おっかなくはありません」


「なるほどな。テツに聞いた通りだな。これで決まりだ」


「でも、スザクさまとセイテツさまに聞いてみないと」


「それはおれがうなずかせる。それとも、いやか?」


「とんでもありません。 でも、―― さっきみたいに勘違いされて、おれのせいで、トクジさまに、おかしな噂がたったりしないでしょうか?」



 立ち上がったトクジは、障子をさっと開き、聞き耳をたてる男どもを見下ろして言った。




「さっきみたいに、こいつらをちょっと一回りさせてやりゃあ、そんな噂はたたねえさ」





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