※※ ― 名はシュンカ ―
きれい こども
「こども?こどもがきったのか?」
ちがう こどものちかく おとこ
「そうか。・・兄や、もう、そっちには行かんほうがええじゃろ。妖物になど間違えでもされたら、さわぎになる。その子どもの父親が坊主だったり神官だったら、おれのこともわかるかもしれんし」
こども しゅんか
「なに?」
なまえ シュンカ きれい
ギョウトクが、一本だけのびた指を動かした。
「・・・兄や、指を、これだけ動かせるのか?」
さわった指が、くるりとショウトクに巻きついた。
「ほんとうか!?おお、よう動く。 ―― 痛くもないのか?」
いたくない シュンカ きれい
「まさか・・・その子どもの『気』で治ったとか、いわんじゃろ?」
なおった いたくない
「・・・・ほんとうか?」
『徳』をとった自分の《術》も『気』も、ここまで癒してやることはできない。
いたくない シュンカ きれい
「―― ああ、そりゃすごい子だ。 名を、シュンカというのだな?」
見つければきっと、すべてをなおせるだろう
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