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ちがう ちがう
そうだ。
小川が近くにあるところがいいかもしれない。
そうすれば、釣った魚をそのままみせてやることもできる。初めてみる生の魚に、さぞかし驚くにちがいない。
そのとき――
ショウトクの鼻がそれをかいだ。
――― 畑焼きを、こんな時刻に?
どうしてかわからないが、一気にからだが震えだす。
――― なんだ?
引いていた荷車をそこへ置く。
――― ちがう ちがう
知らずに駆け出した。
煙の臭いがどんどんつよくなり、切れた息がそれを吸う。
近づく里の騒ぎが目にうつり、煙がたちのぼる場所をめざし、とぶように駆けた。
この先の場面、暴言、暴力などのひどい表現つづきますので、ご注意を。
なので、陽が暮れてからあげようと思います。。。




