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おとぎばなし ― 蟲 共に 還りし あの ―  作者: ぽすしち
※ギョウトクとショウトク※

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132/193

みつかる

ひどい表現、などあり。ご注意を


 先ほどの泣き出しそうな顔が嘘のような、勝ち誇った顔の『女』がもぐりこむ。


 ショウトクが着くより先に、おそろしい大きさの悲鳴が響き渡った。



 

  「っぎゃあああああああ!!ばけものっ、ばけものじゃあっ!!」



 箱の中から目がはなせないように、あとずさりながらさけぶと、悲鳴をあげながら、ショウトクの横をすごい勢いではしりぬけ、くぐった穴のむこうから、すぐに違う悲鳴が響いて静かになった。




 二階から落ちた娘が、下で身動きもしないのを確かめると、ショウトクは一度、ギョウトクのもとにもどった。



「兄や、なんでもないからな。心配するな」



   ショウトク  おこってるか?


「・・・ちょっとな。兄やにじゃねえよ」




   ショウトク   やさしい   ショウトク  


「わかった。わかったから、ちょっとおとなしくしててくれ。 いいか?次におれがここに来るまで、ムシであそぶのも無しだ。  ばあさまに相談しねえと」




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