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ふりむくな
「出てけ!おまんみたいな馬鹿、相手にできるか!」
悔しさもあって言い返せば、娘はすっくと立ち上がり、ショウトクをにらんできた。
娘の後ろには、壊れた荷車がある。
自分とばあさましか出入りしないということで、このごろは穴をふさぐ板を、きちんと置いていなかった。
――― ふりむくなよ
にらみあったショウトクの目が、一瞬そこを気にしたことを、娘は見逃さなかった。
にやりといやな笑い方をすると、自分の後ろをふりむいた。
「ここに穴がある!」
「やめろおっ!!」
「出てけ!おまんみたいな馬鹿、相手にできるか!」
悔しさもあって言い返せば、娘はすっくと立ち上がり、ショウトクをにらんできた。
娘の後ろには、壊れた荷車がある。
自分とばあさましか出入りしないということで、このごろは穴をふさぐ板を、きちんと置いていなかった。
――― ふりむくなよ
にらみあったショウトクの目が、一瞬そこを気にしたことを、娘は見逃さなかった。
にやりといやな笑い方をすると、自分の後ろをふりむいた。
「ここに穴がある!」
「やめろおっ!!」
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