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新しいあそび
十七になったギョウトクは相変わらずの大きさで箱におさまり、頭にかたりかける言葉もまだ子どものようなままだ。
ただ、やはり『力』はあったようで、このごろおもしろいことをはじめた。
先日、ギョウトクのそばで書物を読んでいると、窓から迷い込んだのか、チョウチョウがはいりこんできた。
ひらひらと舞ったムシはショウトクの手にした書物にとまると、いきなりしゃべった。
「 アソボ ショウトク 」
「!?なんだ、どうなってる? ギョウトク、おい、すごいのお」
捕まえたムシはどうみてもただのムシだった。
箱がゆれ、中のギョウトクが笑っているのがわかる。
ショウトク おどろく?
「おお、こりゃ驚くわ」
いつもは できない ときどき
「それでもすごいぞ」
目も ときどき




