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第78話「他種族」

 鬼神ハドリーがルルに呼ばれ。

 壇上に上がる。


 俺はその姿を見て一驚する。

 ちみっこだ。


 百三十センチ位か、

 金髪の髪を縛ってポニーテールにしている。


 こんな子供が鬼神なのか?

 ルークよりも背が小さいじゃないか。


 ハドリーが着いて、ルルが話し出す。


「でわでわ、ハドリー様。

 皆様に一言、お願いいたしますだぴょん」


 ルルにそう言われ、

 ハドリーはものすごく嫌そうな顔をしながら。

 頭を掻きながら話し出す。


「俺の邪魔をしたら殺す。

 俺のハンマーでぐちゃぐちゃのトマトソースにしてやる」


 予想外の言葉だった。

 外見とは違う言葉に面をくらった。


 ルルはその言葉にプルプル震えながら言う。


「ハドリー様ダメですぅ。

 今回のフェスティバルは殺しはなしです!」

「ふん、つまらん」


 声色は幼女なのになんだあの目付き。

 逆に恐ろしい。


 威圧感と迫力はただの子供に見えないが。

 本当に鬼神なのか?

 あれが──


 しかし、ものすごく口が悪い。

 誰かさんみたいだ。


 皆が静まり返っている所にポロッと口に出した。

 数名の冒険者達がいた。


「あれが鬼神のハドリーか初めてけどふふふっ」

「あれはただのガキだ」

「よくあるよな〜寄生タイプのランク上げ野郎」

「トップクランの鬼神のハドリー初めて見たがこれは楽勝だな」


 その言葉が聞こえてハドリーの隣にいる、

 ルルがものすごく怯えている。

 震えまくっている。

 そんなに怯える程にハドリーは強いのか。


「あわいわぁあわあわハドリー様。殺しはダメですぅ」


 声のする方をずっと睨んでいたハドリー。

 頭を掻きながらボソッ「仕方ない」と言い。

 指輪のプラティークのアイテムボックスから武器を取り出した。


 その武器は白のハンマー。

 そして、もう一つ出したのはオリハルコンだった。


 俺は驚嘆した。

 オリハルコンなんて、超高価なアイテム。

 そんなアイテムをほいそらと出すハドリー。


 これがトップクランなのかと、誰もが思った。

 だが、先程の冒険者はまだ笑っている。


「なんだあれ?」

「自慢だろ。どうせ貰ったやつかなんかだろ」

「あぁ〜そうだな」


 ハドリーはニヤって口元変え、

 ハンマーでオリハルコンを叩いた。


 その一撃は耳鳴りがする程の衝撃音。

 ハンマーの衝撃音で皆の口が開いていた。


 俺もあんぐりしていた。

 まるで何トンもある物が押し潰した様な衝撃音。


 あのちみっこの体で、

 どうやったらあんな音が出せるのか。


 ハドリーがハンマーを上げる。

 床は傷一ついていなかった。


 ただ、その光景を見た冒険者は全員が引いていた。

 ある者は「あぁ……」と

 嘘だろと手を震わせながら声を漏らしていた。


 先程の冒険者達は顔を青ざめ狼狽(ろうばい)していた。


 俺もかなり引いていた。

 ハドリーがハンマーで叩いたオリハルコンは、

 ぺちゃんこになっていたのだ。



 あのオリハルコンが焼く前のピザみたいに。

 ぺちゃんこだぞ。


 トマトソースになるわ。

 あんなの食らったら。


 ハドリーは睥睨(へいげい)しながら告げる。


「トマトソースになりたくなければ。俺に近寄るな。

 わかったか? 次はねぇ!」


 そう言いハドリーはトコトコと、

 その場から離れ、元の列へと戻っていく。


 まだ俺の心臓はバクバクしている。

 あの実力は本物だ。

 なんて怪力なんだ。


 クロが念話で俺に話す。


『あなた様

 あれはドワーフ族でもかなり強い部類ですからね〜』


 えっ??

 クロ、ドワーフって言ったか?


『はいそうです。ドワーフです。

 土と火が得意な種族なんですよ〜』


 えっぇ???

 そうじゃなくて、この世界は人族しかいないだろ?

 ドワーフってどういう事だ?


『ふふふっエルフ族、竜族、猫族、犬族も多分いますよ』


 俺はこの街に来るまで、

 そんな種族には会わなかったぞ。


 ラサマ村の図書館でもそんな文献はなかった。


『色々な場所を見て理解してくださいませ』


 なんだよそれ。

 じゃあ、もふもふ族とか、

 美男美女のエルフ族とかもいるのか?


『どうでしょうね〜』


 クロに茶化されたので、

 俺は頭をいっぱい撫で撫でした。


 黒猫を撫でたが、俺の方が負けそうになる。

 やっぱり猫は可愛い。


「みゃあ〜」


『グッこの技は卑怯です!

 フェスティバルのルール説明が始まりますよ〜あなた様』


 そう言い念話が切れた。

 クロは頬をぺろぺろしながら、すりすりさせている。


「みゃあ〜」


 クソッ逃げられた。

 でも、本当に人族以外にもいるのか?


 しかし、おかしい。

 ハドリーが現れた時に誰もドワーフだって言わなかった。


 それになんで、ちみっこがあんなパワーがあるのか、

 不思議そうに皆がビビっている。

 ドワーフってのが知らないみたいに。


 俺は考えに耽っていた。


 静まり返っている大広場。

 ルルがふんふんと首を左右に振った後、

 両手で自分の顔をパンと叩き、話し出す。


「ふぇぇフェスティバルのルール説明を致しますだぴょん」


 物凄い大声で言うルル。

 呆気に取られていた冒険者は少し笑い瞳に力が入る。


「今回のフェスティバルは魚狩りです。

 皆様はリュックサックを背負っていただき、中身がなくなったら脱落だぴょん。

 魚をいっぱい狩ったクランが優勝となるぴょん

 冒険者同士の殺しは禁止だめぇ、邪魔するのはおけ〜気合いを入れて楽しむだぴょん。

 この開会式が終わり。数刻経てば自動的にスタートだぴょん

 以上だぴょん!」


 大広場の皆が拍手をする。

 俺は今の内容でさっぱり何が何だかわからなかった。


 リュックサックを背負って魚狩り?

 はぁ〜?


 自動的にスタート?

 なんだそれ。


 それよりも、

 もふもふ族やエルフに会いたいと思う俺だった。

この度は、読んで下さり有難うございます。

皆様の評価とブクマが励みになっております。

今後とも、引き続きご愛読いただければ幸いです。

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読んで下さり有難うございます。
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