第29話「光のブックマン」
俺達は戦闘になっている場所まで、颯爽と向かった。
茂みに隠れて、戦闘を目視していた。
目の前には男が二人、女が一人だ。
もう一方が六人。
白のローブを着て。
三日月の絵が書いてある、白い仮面を付けている。
目を引くような同じ姿。
真っ白のローブを着ている。
やはり、戦闘になっていたか。
何だ、あの仮面付きローブ軍団は。
「白いローブ何だあれは?」
「あれは光のブックマンです」
「何だそれ?」
「お兄様、この世界の魔法は六属性に分けられておりますよね?」
「あぁ、そうだな」
「それは六人の神様がこの世界に、
それぞれ違う属性の魔法を伝えたからだと信じられています。
人々は得意な魔法がそれぞれあります。
その得意の属性の神様を崇めるケースが多いのです」
「そうなのか」
「そして、ブックマンは一つの属性の魔法しか使わず。
その属性の色に合わせた、ローブと仮面をつけております」
「なるほど、それがあれなのか」
白で光か安易だがわかりやすい。
しかし、奇妙な軍団だな。
俺とレイはそのまま戦闘を少し見守っていた。
「てめえら!! いきなり──出てきて何しやがる」
大剣の男が怒りのこもった声で叫ぶ。
ガタイはよく、坊主で顔に傷がある。
「あれは光のブックマンですね。何故こんなところに?」
弓の男は落ち着いた声で言う。
緑色長髪の眼鏡の男。
「まあまあ〜
光のブックマンは変な奴ばかりだから気にしたらそんそん」
杖の女は柔らかく言う。
赤髪ミディアム。
「貴方達の小さい脳みそでは、
我が大切な事変には気づかないのでアール!!」
光のブックマン。
何だあれはアールって変な語尾だな。
「とりあえず制圧するか!!
〝岩人形〟!!!
──攻めろおおおお!!」
──大剣の男が吠えながら唱えた。
中級土魔法だ。
魔法から二メートル強の岩のゴーレムが七体召喚された。
召喚されたゴーレム達はブックマン達に直ぐに迫った。
岩のゴーレムだ。
だが、なんて俊敏な動きだ。
あれなら三人の冒険者達は余裕だな。
「──まあまあ! なんて! とても!! とても!!!
下品な魔法でアール!! 行きますかね!
〝物理耐性〟!!
〝魔法耐性〟!
愚行を止める〜〝魔力盾〟でアール」
「クソ!! めんどくせえ!!! 光のブックマン!!」
ブックマン達は全員──同じ魔法を唱え。
障壁でゴーレムの攻撃を簡単に止めた。
苛立つような声を上げた大剣の男。
俺はその戦いを見て──ふと思った。
光のブックマンは光だよな?
じゃあ、攻撃魔法がないんだよな。
俺と同じだな、戦い方。
「レイ、あれは大丈夫そうだな。
光魔法は攻撃魔法がないから、
あの冒険者達はすぐに制圧できそうだな」
「いいえ違います、お兄様。
光のブックマンなら、あの冒険者達の状況は最悪です。
確かにお兄様が言う通り、
光魔法は攻撃魔法の存在が確認されておりません」
「だからいいんじゃ?」
「光魔法を得意とすると者はこう呼ばれているのです。
聖騎士と。
それは単独で回復とバフができ、武器で相手を屠るんです。
六属性の中で最も厄介なのです」
「そうなのか……」
確かにゲームとかでも。
回復、バフが単独で、できて攻撃が一人で出来れば、
強いよな。
──まぁ、俺は武器は無理だが。
「見るところだと、
冒険者の方はデバフが得意な闇魔法もいなさそうです。
土の大剣男、風の弓男、火の杖女。明らかに不利です。
同じ数ならまだしも」
「なるほど」
目の前のあれが──聖騎士なのか。
レイが言った言葉はすぐに現実に起きた。
ブックマン達は全員。
一斉に剣を取り出して中級光魔法を二つ唱えた。
「〝奮勇気〟そして────
〝攻撃強化〟でアール」
ブックマン達は自身を強化して、
剣でゴーレムを直ぐに倒していった。
すっすげえ瞬殺だ。
武器が使えたら俺もあんな風にできたのか?
倒されたゴーレムを見て。
冒険者達はすかさず、
ブックマンの数を減らすことを考えた。
慣れた連携で。
冒険者達は一人のブックマンを一斉に狙い魔法を唱えた。
「消えろ!!! 〝岩槍〟」
「穿て!! 〝風槍〟」
「寝んねしな!! 〝炎槍〟」
冒険者達の三属性の中級魔法のスピア。
一人のブックマンに向かって放たれた。
「考えていることはお見通しでアール!!!
〝魔力盾〟
お前たち雑魚が一人を狙うことなんて、
わかってたでアール」
ブックマン達の瞬時の判断、
一人に障壁を重ねがけした。
魔法は届かなかった。
そして、ブックマン達は即座に間合いを詰め、
冒険者達に剣で斬りかかった。
「これはやばい! 出るぞレイ!!」
「はい、お兄様!」
俺達は勇気を振り絞り戦闘へとかけて行った。
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