表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/83

【農民】の家族と旅人

ユーナは洞窟内で倒れていた女性を村へ連れて帰った。

「へぇ〜本当にあるんだ。前に来た時は村なんかなかったんだけど・・・」

ユーナは驚いた。

村が出来たのは30年位前だと聞いている 。

隣にいるお姉さんはどう見ても20代前半だったからである。


「ユーナちゃん。その方は誰だい?」

畑仕事をしていた老人がユーナに尋ねた。

「旅をしている方です。宿がないとの事で私の家まで案内する途中です。」

「そうかい。旅の方、何もないところですが、ゆっくりなさるといい。」

と言って老人は畑仕事に戻った。


「ここが私の家です。両親を呼んできますね。」

「その必要はない。お帰りなさい、ユーナ。隣の方は?」

「お帰り、ユーナちゃん。」

と玄関から両親が出てきた。

恐らくは【戦士】のスキル〈探知〉だろう。

「ただ今戻りました。お父様、お母様。こちらは、旅の方です。街道で出会いました。」

「はじめまして。ドゥと申します。」

さっき自分でつけてもらった名である。


「はじめまして。私の名前はユナイト。こっちは妻のユリで職業は共に【農民】です。明日、娘の誕生日と村の祭りがありましてな。バタバタしてますがゆっくりしていってください。ユーナ、夕食は作ってあるから旅の方と食べなさい。では失礼します。」

と言って両親は村の広場の方に行ってしまった。


ドゥさんに家に上がってもらい、一緒に夕食を食べている時、

「ユーナちゃん、明日誕生日だってユナイトさんが言ってたけど幾つなの?」

と聞かれた。

「明日で16歳です。でも、何の職業に就いたらいいのかわからなくて・・・。特にやりたい事もありませんし・・・。」

「もしよければ、やりたい事が決まるまで私の【見習い】にならない?」

【見習い】は弟子になり職を極めていく事ができる。

【見習い】のメリットは()()()()()()()()()()()()()()()という事だ。

つまりドゥはユーナを何かの上級職の【見習い】にするという事なのだ。

「それは何の【見習い】ですか?」

ドゥは笑顔で返した。

「それは、【職業神】よ!」



え?今何って言ったの?

ユーナは理解できなかった。

目の前の女性は自分の職業を【職業神】と言ったのだ。


「え?【便利屋】じゃないんですか?」

「まぁ、旅をしながら色々な事をしてたからそう語っただけ。【便利屋】の職歴があるから、あながち嘘ではないんだけどね。さて、どうするの?」

職業神とはこの世界にある職業を管理する神様でどこの集落にも御神体がある程有名な神様である。

もし、仮にそれが本当なら神様が目の前にいるのだ。


「ちょ、ちょっと待って!なんで()にそんな大切な事を?」

ユーナはテンパり過ぎて素が出てしまった。

普段は両親の立場や歳上の老人に囲まれて生活をしているので、良家のお嬢様みたいにしているだけなのだ。

「あら?そっちが素なのね。理由は成りたいものが無さそうだったからかな?普通の子なら親の家業を継いだり、2つないし3つ位まで成りたいものがあったりするんだけど・・・。あ、夕食ご馳走さま。」

と食器をシンクまで運びながら言った。


確かにユーナには成りたいものが無かった。

幼い頃は親の跡を継ぎ【農民】として生きるつもりだったが、両親はユーナに

「【農民】にはさせない。家業を継がせない。」「就きたい職業にしなさい。」と日頃から言っていたのだ。


「まぁ、一晩悩むといいわ。」

と言いながら食器を洗っている。


「朝からお祭りをやるんでしょ?今日はもう寝ましょう。ユーナちゃん。」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ